がったん日記 2005年9月


2005年9月29日(木)「ホームの安全は、固定柵?可動柵?」

 やまなさんから、ホームの安全に関してのメールを頂きました。転落防止は車いす使用者だけではなく、視覚障害のある方にとっても重要な問題であり、ホームの安全について、考えていく必要があるように感じました。私自身「可動柵」は目にしたことがありますが、固定柵はあまりありませんでした。ん?東北新幹線の駅にある、あれかな?確か、山形、秋田新幹線の車両側にのみ、確か柵が所々あって、使わないときにはロープが取り付けてあった気がします。
 今福さんからもこの件でメールを頂いています。「視覚障害者の方は<ホーム固定柵の開いている部分は、見えない。固定柵がある所と無い所は、見える人には分かりますが、わたしたちには、分かりません。>と話している。ホーム固定柵は、車いす対応エスカレーターやチェアーメイト(キャタピラ式階段昇降機)に似ています。階段を担がれるよりはましだと思って利用したら、転落した、という事例にです。」
 結局、中途半端な設備では、安全は確保できない、ということでは、と。これだけ、ホーむ上の安全が叫ばれているけれども、現実問題として、各駅の駅員さんの数は削減されてきている。経営上仕方ないことなのかもしれないけれども、合理化をすすめる為には、<安全>に充分お金をかけて欲しい。お金をかければ解決することであれば、合理化の代償として、各鉄道会社ではそのための負担をきちんとお願いしていきたいと思うのですが。

<やまなさんからのメールより>〜大阪市交通局が「ホーム固定柵」なるものを実験的に設置し体験検証調査を実施中。
 地下鉄でのバリアフリー化のとりくみの一環として、平成15年12月に出された国の「ホーム柵設置促進に関する検討会」報告書において、以下の調査を行うこととなった。
「可動式ホーム柵の設置を基本とするが、終端駅や停車時分に余裕のある駅など固定式のホーム柵等が適している可能性がある場合には検討を行う必要があることから、このたびモデル駅を設定して固定式ホーム柵を設置し、問題点や課題等について調査を行います。」
上記に基づき、堺筋線天下茶屋駅(阪急と相互乗り入れ)に開閉しない固定柵を実験的に設置して調査し、8月31日まで一般のアンケートを募集している。
 固定式ホーム柵の設置概要は(1)棚の高さ: 1.2m、(2)開口幅 : 車両先頭および最後尾以外の乗降口 3.3m〜4.0m、車両先頭及び最後尾の乗降口   5.7m、(3)階段横の通路幅 :A階段横・C階段横 : 1.5m以上、B階段横 : 1.1m以上
https://www.kotsu.city.osaka.jp/ssl/baria/photo.html(上記報告書なるものは鉄道局のHPに下記の概要が出ている。)
<ホーム柵設置促進に関する検討会の概要>
(1)検討の進め方
新規路線、既設路線におけるホーム柵設置の考え方を検討する。既設路線を検討する場合、各鉄道事業者が共通に課題と考えている以下のような課題の検討を行う。
・異種扉車両が同一路線に混在すること
・混雑度の高い路線等においては、ホーム幅員の縮小による旅客流動上の支障が生じる可能性があること
・車掌による乗降状況の確認に支障が生じること(固定柵の場合)
・さらにコストダウンを図るための課題 等
 このホームの実験例は上記のデータでも分かるように、開口部がありすぎて何のために設置されているのかわからないような、疑問の多いものです。交通局の担当者は大阪モノレールの進んだ実例がすぐ近くで実施されているのを知らなかったので、どこまで真剣に取組んだ結果なのか疑問でした。実証検証では車椅子の乗降より、視覚障害者の乗降に段差がかなり影響することに気づかされ、段差解消はこの視点でも行わねばと強く思いました。
 以下、問題点として交通局や関係者に知ってもらいたいことです。
<問題点>
1、ホーム可動柵を原則とするべきで、このような暫定処置で事が足りるとしては困る。
2、開口部は出来るだけ電車ドアと同じ巾に。停止位置が多少ずれても左右50cm位の余分があれば十分ではないか。
3、この駅ではホームとの段差や隙間解消が試みられているが、段差が5cm以上あり不十分。段差は車椅子使用者にとってのハンディと言われるが、実際は視覚障害者へのバリアー度の方も大きいと分かった。可動柵でない柵は固定スロープ設置等のバリアー解消手段と組合せて考える方が、より有効ではないか。
4、既存駅ホームへの可動柵設置は、大阪市の場合駅数が多いので財政的に困難なのは理解でき、このような柵を考案した事情はやむおえない面もある。しかし実験の柵では効果があまり期待できないように思え、どうすれば有効なものに改善出来るかの工夫が無ければ予算のムダ使いに終わる危惧がある。もっと安全と使い易さを工夫をするために、企画設計段階からの当事者参加を要請する。


2005年9月28日(水)「新大阪駅が変化しています!」

 やまなさんからの情報提供です。新大阪駅が変わりつつあります。新大阪駅はJR東海とJR西日本の交わる駅なので、用地とかいろいろ面倒なことも多いようですけど、自由に使えるエレベーターが設置されてきています。しかし、肝心の地上1階〜3階改札間はまだしばらくの間、業務用エレベーターの利用になるようですけれど。引き続き見守っていきたいと思います。
 あと、電話で新大阪駅の駅員さんと話しているときに、今までの私の大きな勘違いに気がつきました。JRの改札のある3階は、タクシー乗り場はあるんですが、あくまでもタクシー乗り場であり、地上ではないということ…。今までは駅に降りるたび、「そうか、新大阪駅は3階からも外に出れるんだ」と思ってました。外とはいえ、タクシー専用車道なんですね。タクシーを利用しない場合はJRの業務用エレベーターで地上1階まで移動しなければならないのです。恥ずかしい…。大きな大きな勘違いでした。やはり、2,30分の調査では深いところまではわかりませんね。反省です。やはり、地元の方の意見をたくさん吸い上げる仕組みを作らねば!という思いを新たにしました。はい。


2005年9月26日(月)「バリアフリーって、車いすだけがが目安じゃなくて」

 少しずつ、バリアフリーというコトバもスタイルも定着してきましたと感じる今日この頃。でも、カタチだけのバリアフリーじゃだめだよ、という、やまなさんのレポートが届きましたので、紹介しますね。

<やまなさん、そごう大阪店レポート>
●そごう大阪店
 9月初旬、村野藤吾さん設計の歴史的名建築を取り壊して新築した再生「そごう」の大阪本店がオープンしました。まだ人出が多いのですがやっと車いすでも入店出来そうになったので、見にいってみました。「中高年をターゲットに」が店作りのコンセプトとのこと、期待していたのですが、、
 1〜2Fは高級ブランドショップ専門店だけ。一般客は無縁です。3〜10Fが百貨店、12〜13Fが心斎橋周辺の専門店、丸善大阪店も永年の自社店を閉鎖して入店。14F、レストラン街、15F、劇場、ギャラリー、催場。屋上は屋上庭園。B1F、和洋菓子、弁当、地下鉄御堂筋線連絡口、大丸B2Fへ(そごうのB1Fは大丸ではB2Fになり知らないと混乱します)B2F、食品市場と食事処(この階は大丸と連絡していない)

・良い所
基本的には全館バリアフリー。完全装備の他目的トイレが3、5、7、12F以外に設置されている。
・重大な欠点
エスカレーターが主導線で、エレベータは1Fに1ケ所4基しかない。しかし、2基づつ止まる階を変えているので使えるのは2基だけ!車いすで行くと、案内嬢が「時間か掛かりますがよろしいですか」「他に車いすで入店する方法があるの?」対策は何も考えていないのでしょう。待つしか方法無いのに何という言い草でしょうか!地階からベビーカーが一杯乗っているし、満員が続いてなかなか乗れない状態だが、エレベーター乗務員も案内嬢も整理しないので何時までまってもキリが無いので、「そこのベビーカー横向きになりなさい」などと自分で整理して、場所を開けさせてやっと乗った。丸善と他目的トイレだけ見て「二度と来るか」と退散しました。コンセプトの「中高年を主要な客層」は何だったのでしょう?元気でお金持ちのお年寄り以外は、お客と考えていないようでした。

●もっと困った事が周辺で起っています。
 2ブロック分並んで結構距離のある大丸、そごう前、御堂筋の歩道の自転車駐輪をガードマンを使って規制しているため、2店の前は自転車は1台もありません。(以前は入口とタクシー乗場以外は、駐輪整理していたのですが)そのため、両隣や反対側歩道、周辺歩道は自転車・バイクがあふれ通れない所だらけ状態です。案内図ではそごうの4Fに駐輪場が作られ、専用エレベータが設置されているようですが、今日は確認できませんでした。
 それでも、自分達の店の前だけ綺麗になれば良いのか?隣の歩道の状態を作った責任は知らん顔では企業の姿勢を疑います。心斎橋商店街と地域全体の問題ですが、警察は関与しないようでパトロールの警官は関心を持っていないようでした。
府中駅前に1台も自転車が止めてなかった光景が思い出されます。


 …やまなさん、ありがとうございました!『「そこのベビーカー横向きになりなさい」などと自分で整理して、場所を開けさせて、やっと乗った。」』…やまなさんですねえ(笑)。誰にでもできることではないですが、きちんと相手に伝える勇気をみんなで持てたら、きっと風通しがよくなって、多くの人にいろんなことを気づいてもらえるのでは、とあらためて思います。それにしても、あれだけの大きな「そごう」という企業の内部のスタッフに、あらかじめ導線を配慮して設計に携わることのできる、そういう視点のある方は、いなかったのですかね。なにか新しいことをはじめるときに、「これでいいかな?」と、ちょっと立ち止まって考えてくれる人が、もっと欲しいなあ、と思いました。
 そして、4階に駐輪場(笑)!?そりゃ、入れるのが面倒でそごう近隣にあふれるのもわかる気がする…。まあ、路駐がそもそも行けないですけどね。別に1階が駐輪場でも…。そこに自転車関係のモノも売ってるとか。ん?それじゃ、ホームセンターか(笑)。まあ、導線を考えれば、エレベーターも「あればいい」というモンじゃない、という典型かな、と。
 別に、車いすに乗って移動している人のためだけのバリアフリーではなくって。車いすにあまりにもスポットをあてすぎても、なんかちぐはぐな結果になってしまうこともある気がして。お年寄りはみんな、多かれ少なかれ、足腰が弱っている。車いすを使用するかどうかが目安になるのではなく、もっと違ったやさしい視点があればいいなあ、と感じました。


2005年9月22日(木)「知ることと知らせること」

 先日の掲示板にも書いたんですけれど、知ることと知らせることって、両方大事だな、と。そんなことを最近思うんですね。毎日一生懸命生活していても、世の中には知らないことがたくさんあって。どうしても自分の生活している周辺のことが知識の中心になってしまいがち。でも、それが別に悪い訳じゃないと思うんです。知らなかっただけ、だと思う。というか、思いたい。
 いつも思うんですが、知らないことが悪いこと、という社会は、ちょっと窮屈である、と。私はそう思うんですね。知ってるからえらいとか、そういうことでもないと思うし。知らなければ教えてあげればいいし、疑問に思ったら調べたりして、知ろうという努力をすればいい。要は、あんまり構えずに、情報のやりとりができればいいなあ、って思うんですね。
 なんでこんなことを言い出したかって言うと、この「がったん」をはじめた17年前くらいの頃(まあ、今もそうかもしれないけれど)、情報がすごく少ない時代があって。インターネットも携帯電話もなかったですから。そうだ!JRは「国鉄」って言ってたんですよ。今の高校生はそれを知らない、っていう事実を最近知って。なんか、めまいがしちゃったんですけど(笑)。
 そんな時代だったから、必要な情報を集めるのって、すごく大変だったように思うんです。見つけられないが為に、すごく不便な思いをしたり、逆に、知らせることができなくて理解が得られず、つらい思いをしたり。
 でも、今なら比較的、情報が得られやすい時代になった、そういう環境が整ってきたと思うんです。いいじゃないですか。インターネット。どこに何があるかわかるし、街中で困っても、携帯で助けをすぐ呼べるし。でも、何か足りない。ここ最近、ずっと感じていました。
 それはきっと、あまりにも情報が多すぎて、逆の意味で必要な情報が得られないでいるんじゃないか。世間一般でも、興味関心って、なかなか多方面には向かない。向いたとしても、深く掘り下げて考えてもらうチャンスはない気がするんですね。
 今日は、すべてね、「がったん」的な視点で話してるんですけど。車いすを使って町に出かけたとき、階段がある、と。助けを呼ぶ。しかし、助け方、いわゆる介助の仕方がわからない。そういう場面に遭遇することって、このホームページを見て下さってる方の中には、一度や二度あると思うんです。もしかしたら毎日だよ、っていう人もいるかもしれない。バリアフリーと言うコトバもこれだけ社会に浸透してきて、町で車いすを使って移動している方の姿も随分増えてきている。でも、なのに、広がっていかないんだろう?って思うんです。なんとかして、もっと関心を持ってもらうことはできないんだろうか、「がったん」はいったい、なにができるんだろう、と…。うちの子も、こんなこと言ってましたよ。「お父さん、この前、電車に電動車いすに乗ってる人がいたよ。仙台のおじちゃんは手動だけど。すごいねえ。電車に乗れるんだねえ!車しか無理だと思ってたよ、知らなかったよ。でも、どうやって乗ったんだろう…。」…なんか、昔の地下鉄の漫才みたいですが(笑)。車いすを使って、電車に乗れるということ、そのことにすごく驚いたみたいで。確かに仙台のおじちゃんは、改造マイカーで、電車には滅多に乗らんと言ってたけど…。「乗ることはできるんだよ。でも、乗れない駅が多くて、乗れないんだと思うぞ。全部の駅にエレベーターが着けば、今より乗る人は増えるはずだよ…」
 そんな時、たまさんからメールをもらったんですよね。そして、こんな風に考えてるのは自分だけじゃないんだなあ、と嬉しくなったので、今日は了解をもらって紹介させていただきます。
<たまさんからのメール>
 新幹線で今の多目的室が20年ほど前は利用する場合は駅長室に連絡して取れても非常ベルがなくて大変だったと言う苦い思い出があります。未だに多目的室がとれない時はデッキで健常者の邪魔をしながら(笑)
 障害者駐車場やトイレも大人の方がマナー悪いし「悪い事したから障害者になった」と言う人いますねぇ。でも発想の転換でありませんが子供の中に飛び込んで大人を洗脳すると言う方法が結構効果的です。私の場合は小中学校の福祉実践教室を通して「こんな事で困るんだ」とか、実際車いすに乗せてコースを回らせ(中には意地悪なバリアも)子供達に感じてもらって親が「近いから障害者用に止めちゃえ!」とやったりする。そんな時に子供に「車いすの人が困るんだよ…」と子供に言わせて親の考え方を変えたりわざと一人で外出して手伝ってもらうとか…。
 電車の利用の場合は基本的に何かあってはいけないと言う事で、最後部(車掌がいる)か最前列と指導受けてますが乗降の邪魔になるんですよねぇ。車いすエリアが優先席とセットであれば良いのに…。
 最近バスにも挑戦してます。手を貸して下さい方式で(笑)まだ車いすで乗車できるのは少ないですが何かを感じて欲しいと思って。
 でも鍵のかかったトイレや使えない障害者トイレが現実あって…。まぁめげない・負けないで障害と言ってもいろいろあるんだと言う所から話したりして(笑)小さな力でも何か感じていれば次の時に結び付けば良いや!どう変わって欲しいのかをハッキリ言って同じ意仲間が入れば変化する!志摩スペイン村も車いすで楽しめる工夫がされて…。全国のみんなで頑張ろう!
  たま。

…たまさん、ありがとうございました。全国の皆さん、がんばろう!


2005年9月20日(火)「<がったん>を続けるために〜収入源の確保としての広告」

 このたび、「がったん」では、活動を安定化させるため、アフィリエイト・プログラムと呼ばれる成果報酬型提携の仕組みを導入しました。普段私が利用している宿、切符、パソコン関係、本、文具などを紹介しています。
 こちらから、それぞれのお店をみなさんに利用していただけると、「がったん」の運営資金にもなり、大変助かります。具体的には、トップページのお店のリンクをクリックしていただき、それぞれのお店のバナー(広告、名前)をクリックしていただくと、それぞれのお店のホームページにジャンプします。そこでなにかかにか購入していただくことで、「がったん」に若干の報酬が、各会社から支払われる…という仕組みです。
 本当は、いかにも「協力してください!」という声かけは、できればしたくなかったんですけどね。お金が絡むと、長続きしない気がして。「がったん」は、営利が目的ではないし、政治、宗教にもきちんと距離を置く。そして、できることなら、しがらみを作らず、必要以上に頭を下げず、自分の言いたいことを言う。そういう活動を通して、いろんな人がそれぞれに持ってる情報を交換したりできる<広場>を作ろう…。それが、私の<がったん>への思い、です。不必要な誤解は、できるだけ、避けたい。
 ただ現実に、活動を続けていくためには、やはりお金が必要で。現実問題として、今年の夏に発行予定だった冊子版も、仕事や体調の関係で来年まで発行を延期しなければならない現状があり、それによって「がったん」単独の収入がしばらくの間<ゼロ>となることが決定的になっています。
 「がったん」の活動をはじめて約17年。ホームページを立ち上げてから5年がたちます。この夏、これからの活動について自分なりに考え、以下のような結論を出しました。
 「がったん」の資金を、これ以上我が家の家計から全額持ち出すのは、難しい。しかしながら、ここまで育てた活動を、このまま終わらせたくはない。自分にとって、ライフワークとして息長く取り組めるよう、少しでもいいから定期的な収入を確保していきたい。そのようなことを考え、広告収入を若干(クリック1円、とか2円、という世界だったりしますが…)でも得ていくこととしました。ご理解いただければ嬉しいです。
 そんなわけで、つきましては、皆さんの中でもし、上記の趣旨をご理解いただけましたら、時々でかまいませんので、紹介させていただいたお店をご利用いただけると助かります。お願いばかりで申し訳ありませんが、よろしくお願いします。


2005年9月15日(木)「東北主要駅にも、自由に使えるエレベーターの波が」

 今、仙台からの帰省中の高速バスの中で書いています。東北急行バスなんですが、すごい、3列シートで余裕がある!おまけに窓際の席の壁には、一部座席(8A、8C、9A、9C、10Aでした)に電源コンセントがついてて、「携帯電話・パソコン等の充電にご利用下さい」と書いてある!!これはいいですね。なんてことないサービスなんだけど、とてもいいと思います。はい。充電することって、結構多いですものね。東北急行バスさん、もっとPRすればいいのに。
 東北の仙台まで帰省したんですけど、いつもは常磐線を普通列車でじっと耐えつつ北上するんですが、いつも同じではつまらない。それで今回は、千葉は我孫子から水郡線というローカル線を使い、郡山に抜けて東北線を北上する、という、なんともゆっくりした旅をしてきたんですが。8時間かかりましたね(笑)。単純に常磐線を普通列車で北上しても6時間ですから。まあ、好きなんですね(笑)、旅が。ちょっと、そんな自分の昔からの気持ちを思い出せた、よい旅でした。普通列車ならではの、駅ウオッチが車窓からできて、楽しかったし。ちいと疲れましたが(笑)。う、う、安さには変えられない。
 途中、郡山駅新幹線ホーム、福島駅在来線ホーム、白石駅在来線ホームなどに、新たに自由に使えるエレベーターが設置されていました。あらためてアップしたいと思います。


2005年9月14日(水)「車両内の車いすスペースについて考える」

 実は今、常磐線に乗っています。で、先日今福さんから、以下のようなメールを頂いていたのですが、まさに今乗車しているのがその車両です。

<今福さんからのメール>
 2005年7月9日ダイヤ改正時に、導入されたJR東日本JR常磐線新型通勤車両E531系に乗車した。90両導入(10両編成+5両編成のユニット×6編成ですよね?) 
 最大関心の「○ 車椅子での利用が可能な大型トイレを15両編成中3箇所設置するほか、プラットホームとの段差を少なくす
るため車両の床面を下げる(旧型車両との差95ミリ)などバリアフリー化を推進します。」が、どうなっているか?です。
 車椅子での利用が可能な大型トイレ・・・私の大型電動車いすでも入出可能でした。回転は、とても無理でしたが、これまでのより、大型化されているのを実感しました。扉幅94cm、奥行き134cmと130cm、便器端と奥行きとの間113cmでした。
 1編成に、「車いすスペース」が4箇所の計算、で、「車椅子での利用が可能な大型トイレを15両編成中3箇所設置する」というのですから、1箇所は、「車椅子での利用が可能な大型トイレ」の無い「車いすスペース」となります。今回乗車したのは、JR東日本の「車いすスペース」位置パタンの後ろから1両目前寄りでした。
 上記の単純計算だと、今回導入された90両の内、「車いすスペース」4箇所×6編成=24箇所 車椅子での利用が可能な大型トイレ3箇所×6編成=18箇所、同「車いすスペース」位置から、後ろから2両目車両に、通じる扉幅が、私の電動車いすでも往復できました。扉の開閉がとても軽いと言っていました。
 上野駅から柏駅まで、スイスイ23分でした。
 以前、Tさんが感想されていた「・・・トイレを利用する方々が来るたび、動かなければならないのではないでしょうか。落ち着かないし、トイレの消毒薬の臭いも…。トイレの横はやはりフリースペースとして空けておいて欲しいですよね。そして、車いすスペースはトイレから遠くても困りますが、トイレのドアの前困ります。」に関して、乗車時間23分間に、二人の利用がありましたが、確かに気になりだすと気になります。
しかし、今のところ、この位置以外のベタースペースが思いつきません。となると、カーテンとか、何かですが・・・
 ホームと車両との段差は、確かにいい線いっていました。しかし、JR東日本の駅の場合、ホームと車両との隙間が一定ありますから、やはり、ホーム渡り板が必要です。JR東海とJR西日本のホームと車両との隙間のバリアフリー化精度が高いのは、どうしてなのでしょうか?

 …乗ってみての感想は、乗り心地がよくなりました。すばらしい。揺れが少なくなった気がしますね。車両とホームの段差は、確かに少ないけれど、今福さんの言うように、渡り板が必要であると感じました。常磐線沿線に住んでいて思うのは、車両が利用しやすくなることと並行して、ぜひ乗り換えが少ないダイヤを設定して欲しい、と言うこと。首都圏を越えた西部地区に移動するためには、どうしても上野で乗り換える必要があり、多線区に乗り入れることが少ない。
 ぜひ総合的にバリアフリーを考えて欲しいと願わずにはいられません。

 …とか書きながら、もう帰途でございます(笑)。帰りは荷物が多いので、高速バス。ただ、欠点は、一気に東京駅まで行ってしまうところ。…常磐線にまた乗るわけですね。おまけにちょうど夕方のラッシュだ…。何か憂鬱なバスの中でありました。


2005年9月11日(日)「今日は選挙ですね」

 今日は選挙の日。果たして投票率は上がるのでしょうか?どこが勝つかも気になるけれど、せめて投票率が上がってくれないと、なんか、哀しいですねえ…。
 9月11日と言えば、アメリカの同時多発テロがあった日でもあるし、あとは紀子さまの誕生日でもあるし、おお、私の誕生日でもある(笑)。なんか、記念日になりやすい日なのかなあ(笑)。
 平和である、ということは、生活の基本ですよね。そうじゃないと、安心して電車にも乗っていられない。いまや、公共交通機関で特に鉄道とバスは、テロの危険を防ぐ手だては内容に思います。飛行機のように金属探知機でボディチェックするわけにもいかないだろうし。そういう気持ちにならなくてすむような社会を作ることしか、防ぐ手はないのじゃないかな、と。当たり前すぎて、なんだか理想ばかりな気もしますが、それしか思い当たらない。自分の息子、娘にはそう話すんですけど、「じゃあ、日本もすぐ戦争になるんじゃないか?!」と短絡的な息子なもので(笑)。そうならないようにしよう、と、今、人が話しているのに(笑)!どうも後ろ向きな子どもたち。それだけの材料が揃っている、と言うことかも、と、これまた後ろ向きな親…。やれやれ。
 もう少し大人が、この国のことに関心を持ってもいいんじゃないか…、と考え、期待する日曜日なのでした。


2005年9月8日(木)「車いすを使って列車に乗った時の居場所」

 少しずつ、ほんの少しずつではありますが、元気になってきましたので、日記の方もまた少しずつ。…というか、あまり書く気がおこらなかったんですよ。この夏は。というか、出かけようというエネルギーそのものが、今ひとつ湧いてこなくって。旅に出ない夏なんて、人生で初めての夏でしたね。まあ、原因はいろいろあるんですけれど。仕事のこととかね。でも、今は自分の気持ちが少しずつ元気になるのを、ゆっくりと待っているところです。…って、なに言ってるのか、さっぱりわかんないでしょうけど(笑)。まあ、元気になってきてるんですよ、と。そういうことを伝えたくて。もし、今元気じゃない方がいたら、じっくりと、風の吹く時を待ちましょう。きっと、吹きますよ。大丈夫、大丈夫。
 まあ、まだ先のことになるとは思いますが、この夏は、いろんな人に会いに行く、という計画だけ立てて、直前に思いっきり計画倒れとなり、関係する方にはご迷惑をおかけしました。もう少したったら、ゆっくりとあらためてお会いするために出かけることができればと思っておりますので、その時はよろしくお願いします。

 さて、今日は今福さんからの以下のメールをご紹介します。
<今福さんのメールより>
 JR東海道線の「車いすスペース」問題について、JR横浜駅のお客様相談室に尋ねてみた。
Q:「車いすスペース」のある車両を増やしてほしい。
A:2006年春頃に、JR東海道線に、「グリーン車Suicaシステム」(※1)が、導入されることから、現在順次113系(※2)と211系(※3)をE231系(※4)に置き換えている。現在、JR東海道線に導入されているE231系は、国府津車庫にのみ在籍している。
コメント:上記のことから、JR東海道線にも、順次「車いすスペース」がある車両が増えてくる。E231系が15両編成で運行される場合なら、「車いすスペース」が4箇所となる。しかし、それでも、エレベーターからの距離があることから、「車いすスペース」の各車両化が望ましい。JR東日本は、1編成2箇所の「車いすスペース」数を崩していないが、都内大手民鉄各社が、1編成当たりの「車いすスペース」数を増やしてきているので、JR東日本もJR各社の先陣をきって、「車いすスペース」の各車両化に取り組んでもらいたい。
(注)JR九州は、福岡地下鉄と相互乗り入れしている区間用に、福岡地下鉄に同調して、「車いすスペース」の各車両化車両を運行している例がある。

 これを読んでいて昔、私が仙台に住んでいた頃のことを思い出しました。車いすを使って列車に乗ろうとすると、まずは駅が階段だらけで、とても大変な思いをしてホームまで移動しなければならない。跨線橋とか地下道の階段ですね。で、苦労してたどり着いたホームに入ってきた車両に乗り込もうとすると、今度はデッキの入り口が狭い、車内にステップが1段ある、ホームと車両の間に隙間がある…、などと、これまた大変だったのです。で、何とか乗り込んだと思えば、今度は車内の居場所がないんですね。…言うなれば、身の置き所がない、とでも言いましょうか。
 電動車いすを利用している人などの中には、車両のイスに移ることが難しい方がいます。座位が保てないとか。そうすると、車内を車いすに座った状態で過ごすことになります。そんなとき、座席にまずボックスシートなどが主体の、イスだらけの車内は通路をふさいでしまうし、ロングシートが主体の車両では、人の前に立つのも何だから、ドア付近にいるしかないんだけれど、そうすると、駅に着く度に今度はドアの入り口をふさいでしまう…。座席に移れたとしても、結局降りた車いすの置き場所に困ってしまうし、乗車時間が長くなければ、車いすに乗ったまま、と言う方がらく。
 じゃあ、どんな工夫が、というと、上記の今福さんの紹介してくれている車両が増えてきている、と言うわけです。平たく言うと、一部分の座席を設定しない、フリースペース、と表現すればいいでしょうか。
 今ではいろんな車両に増えてきていて、1編成のうちにどこかにはある、という存在になってきています。でも、どこにあるかは編成によって違うことが多いし、ホームのどこで待てばいいか特に表示されているわけでもない。(大阪のモノレールには表示がありますね、やまなさん)。でも、福岡の地下鉄には、各車両に車いすスペースがあるんですか…。知らなかった。やればできるんだ…。確かにそんな難しいことじゃないですよね。各車両に作ることって。既存の車両でも、一部座席を撤去すればいいわけですから。できないことはないはず。
 きっと、その「必要性」が知られてないからじゃないかなあ、と。ほら、車いす優先駐車場が普及して来るときも、なぜあのスペースが必要か、車いすを降ろして開く為に、必要なんだよ、ああそうか、と。…。納得できる理由があっても、知らなければ理解できない。そのために、まず知ってもらうことからはじめなきゃいけないんじゃないか。
 そんな思いで、今はこの「がったん」をやってます。自分自身、知らないこともたくさんあるし。特にやまなさんや今福さんには、今たくさんのことを学んでいる最中です。これからも、どうぞよろしくお願いします。


2005年9月7日(水)「<がったんのつぶやき>を更新しました」

 「がったんのつぶやき」を更新しました。今回は、6,7月のがったん日記分を整理したので、お暇なときご覧下さい。新たに「車いすを使って生活すると言うことは」というコーナーも作ってみました。
 細かいメンテナンスをする日々が続く、今日この頃です。


2005年9月6日(火)「アフェリエイトシステムを導入しました」

 …まあ、言ってみれば、広告をつけた、という感じでしょうか。「がったん」も5才になったし、まあ、私からの「がったん」への誕生日プレゼント、ということで(笑)。それに、いつまでも家計からの大量持ち出しを続けるわけにも行かないですしね。ゆくゆくは、「がったん」が自立できるよう、ほんの少しですが、準備をしてみました。まあ、一人暮らしをするには、20才くらいにならないと無理かな(笑)。
 トップページに載せてある広告も、「がったん」に関係があったり、自分の生活のなかでも身近な内容のもの(本とか、宿泊とか)を載せてあります。もしよろしければ、ご利用下さい。「がったん」も助かりますので。自分でも利用していいらしいので、私も本のまとめ買いとかしようと思ってます(笑)。
 さて、台風は自転車なみのスピードらしいですね。しかし、まあ、大きな台風!交通機関が2日間も動かないと、いろんな人、生活に影響が出ることでしょうねえ…。事故が少ないことを祈っています。


2005年9月5日(月)「台風、お気をつけて」

 大変です。すごい台風がきます。みなさん、気をつけてくださいね。…「がったん」の関係している方々も、全国各地にいらっしゃるので、すごく身近に感じます。縁、ですね。あきらめず、この活動を続けてきてよかった!
 結局なかなか更新できないのですが、近々再始動します。エンジンがかかりにくいもので…(笑)。お待ち下さいませ。


2005年9月2日(金)「とうとう、<がったん>も、5才になりました」

 今日で「がったん」のホームページをはじめてアップしてから、5年がたちました。これまでたくさんの方々に支えられながら、ここまで来ることができました。本当にありがとうございました。
 たくさんの方が、このホームページを訪れてくださったし、私自身、お会いしたことのない方がほとんどですが、なんか、こう、ずっと昔からの知り合いだったような、そんな気持ちがします。明日にでも「近くの駅に行きますから会いましょう!」と声をかけると、自然にさらりと会えてしまうような。なんか、表現が難しいんですけど(笑)。まあ、そんな感じなんです(笑)、はい。
 昔は調べる駅も、とりあえず主要駅、という感じで始めましたが、これからは「そこに駅がある限り、すべての駅にバリアフリーを!」を合い言葉に、調査を進めていきたいです。まあ、バリアフリー法が5000人以上の駅を対象にしているので、「5000人以下の駅はどうするんだ?!」という、自分なりの思いを込めて。
 小さな駅を車いすを使って利用する人は少ない、だからエレベーターなどの設備は費用対効果で言えば、必要ないんじゃないか、そんな風潮もあるように思います。確かに、利用者は少ないでしょう。しかし、その駅を目的に訪れる人は少なくても、その駅から旅が始まる人もいるはず。地元の駅は生活の拠点です。そして、これからは高齢化社会を迎え、違った意味で駅という存在が、その大きさと関係なくクローズアップされてくると思います。
 小さい駅は小さいなりに、スロープなどで、大きい駅は大きいなりにエレベーターなどを設置していく。無理のないバリアフリーの進め方があると思ってます。ぜひ、いろんな人を巻き込んだ、大きな「渦」を作れたらいいなあ、と考える今日この頃です。
 これからも、末永くよろしくお願いします。