視覚障害と移動のバリアフリーについて

 私も先日家族みんなで、「クイール」という映画を見たんですけど、<見えない>という世界で生活するということ。その世界はなかなかイメージしにくいと感じます。中でもホーム上の転落防止柵は、ぜひ設置を進めて欲しいと思います。


2005年5月10日(火)「視覚障害者のホーム転落事故について」

 昨日はたまさんのメールを紹介しました。私自身、視覚障害についてあまり詳しくないので、大きなことは言えないんですけど。いろんな方の話を聞きながら、自分なりに感じたことを言葉にしていけたら、と思ってます。
 
 今日は視覚障害者のホーム転落事故についてやまなさんのレポートを紹介します。
 「この頃、視覚障害者のホーム転落事故が相次いで報道されています。今日も新幹線の新山口駅で、点字ブロックが設置されていない場所での盲導犬の誤誘導による転落事故が新聞に大きく載っています。
 本格的な対策はDPIなどの主張のように、ホームゲートの設置が一番でしょうが、システム導入に関わる設備は費用の点でも困難で新設の路線以外では普及していないのが現実です。いつも思うのですが、何故周りに人がいる所でこんな事が起るのか、皆でどうしてサポート出来ないのか、もどかしく感じています。
 次善の策として列車の乗降口以外の部分には可能な限りサクを付けること、簡単なモノでよいから早くやる!これは各駅で実態に合わせて要求を出して行く事が必要です。
 お金がかからず直ぐ出来ることがもう一つあります。視覚障害の人がホームに入ろうとしたり、乗降する時周りの人が必ず声を掛けて手助けする。乗車の時は改札で行き会わせた人が誘導する。下車の時は改札迄誘導する。この事が社会的な習慣になるよう学校で教育したり、マナーとして定着するように皆で実行する。当事者の方々も自信があってもホームでは、自分に方から声を掛けて誘導してもらうようにしては如何でしょうか。
 視覚障害の当事者でないのでこんな事が本当に良いのか分かりません。ご意見を聞かせてください。」
 
 私も先日家族みんなで、「クイール」という映画を見たんですけど、<見えない>という世界で生活するということ。その世界はなかなかイメージしにくいと感じます。中でもホーム上の転落防止柵は、ぜひ設置を進めて欲しいと思います。写真は埼玉高速鉄道の東川口駅の転落防止柵です。
 安全に関しては、今の技術でできることはすべてしていく。尼崎の事故のATSシステムもそうだし。お金はかかることかもしれないけれど、ぜひ。


2005年5月9日(月)「点字ブロックのもつ意味とその働き」

 広島県福山市のたまさんからのメールの続きです。
「JR宮島駅からの点字ブロックが灰色のタイルと同化して弱視者には不便でした。」
 言われてみると、この種のタイルが多いですよねえ。全盲の方だけじゃなくって、弱視の方にとっても点字ブロックは大事な物。特にあの「黄色」の色が視認性が高いということで黄色になってると思うんですが、景観上よくないと考えているのか、銀色や茶色、道路のタイルと同化していることが多いですね。
 写真は宮城県仙台市の中央通りですね。そのアーケード内の通路に点字ブロックがあるんですけど、ここも「茶色」でした。また、この周囲のタイルがつるつるで、滑りやすいんですよね、雨で濡れると。何とかならんですかね。
 まあ、この歩道に黄色のブロックの色は、浮いてしまうような気もしますが、逆に周囲から「浮く」と言うことは、見えにくさを感じている人にはとてもいい環境と言えるのでしょうね。点字ブロックのもつ意味、働きなどを知っていれば、このような設置の仕方はできないと思うんですけど。なので、知ってもらう努力をし続けなきゃ、と言うお話でした。
 次回は、視覚障害者のホーム転落事故について、やまなさんのレポートを紹介します。


2004年8月3日(火)「点字ブロックあれこれ」

 調査中の電車の中で、目の不自由な方とご一緒する機会がありました。で、一緒に盲導犬も乗車してきたわけです。ロングシートの私の隣にその女性の方は座り、わんちゃんはその方の足下に座るんだけど、身体が大きいので、私のほうに上半身が来るわけです。で、一生懸命「伏せ」をしてじっとしてるわけだけど、車内はどんどん混み合ってきて、わんちゃんも少し困惑しながらも、でもやはり、伏せをし続ける…。さすがでした。はい。ただ、何度も私の靴や、そばに立っていた乗客のズボンの裾などの匂いが気になっていたようですが(笑)。
 で、わんちゃんはといえば、9歳で、かなりお年を召されているとのこと。盲導犬といえば、うちの子も含めて「クイール」という映画で詳しくなったという方も多いと思います。私もはじめて間近に接することになり、いろいろ考えた次第です。
 そこで、今日の話題は、車イスとはちょっと視点が違いますが、上の写真2枚について。左側はなんだかわかります?よく駅の放送で、「黄色い線の内側まで下がってお待ち下さい」ってアナウンスが流れるじゃないですか。で、関西のこの駅では「白線の内側まで下がってお待ち下さい」とアナウンスしていたんですね。以前、「黄色い線を頼りに歩いている者に、それより内側に下がれと言うことは、自分たちは危ないところを歩かされていると言うことか。」という目の不自由な方が書かれた新聞の投書を読んだことがあって。そのときはなるほど、と思いつつ、こうして白線が黄色い線の前に出ることで、これでよかったんだな、と。そう思ったわけです。
 で、次。これは、何でしょう?関西のとある駅で撮ったんですが。思うに、ホームの端ですよ、手前のラインに沿って横に移動して下さいよ、という意味かな、と。…違いますかね(笑)。まだまだ自分には知らないことが多すぎます。誰かもし知っていたら教えて下さい。
 そうそう、さっきのわんちゃんは、ご主人さんと一緒に、亀山の訓練所に行くと行って京都の駅で降りて行かれました。そう、クイールと同じ訓練所だそうです。


2003年11月8日(土)「初の盲導犬用のトイレ」

 共同通信に初の盲導犬のためのトイレが、福岡の繁華街の路上にできたという記事が載っていました。この記事を見て、なるほど、言われてみると、盲導犬のわんちゃんたちはおしっこをいったいどこでしてるんだろう?とすごく不思議に思ったんですね。介助犬だって、そうじゃないですか。以外と気づかなくていることって、本当に多いなあと感じます。知らないだけの人って、ほんと、多いと思うんですよねえ・・・。だから、いろんな人に気づいてもらえるように、いろんな立場の人が、いろんな情報を発信していく。これからはそういう時代になっていくんじゃないかと。で、「がったん」もその一翼を担えればと。そんなことを考えているわけです。


2003年10月25日(土)「盲導犬・介助犬・聴導犬」

 毎日中学生新聞に平成14年10月1日に盲導犬・介助犬・聴導犬の育成およびこれを使う身体障害者の施設などの利用を円滑にできることを目的に「身体障害者補助犬法」が施行されたと言う記事が載っていました。・・・というか、今回私もはじめて知ったんですけど(笑)。なんというか、介助犬の存在は何となく知っていたんですが、法律の存在は知らなかったです。この記事にも、「日本では、盲導犬の数が約900頭に対し、介助犬は26頭、聴導犬は19頭と非常に少なく、まだまだ知られていません。」と書いてあり、介助犬26頭にはあまりの少なさにびっくり。育て上げるのもきっと大変なのでしょう。なんか、まだまだ知らないことがいっぱいです。


2003年10月24日(金)「盲導犬用トイレの話」

 10月21日の共同通信の記事に、盲導犬用トイレの話題が載っていました。盲導犬用トイレは建物や建物の敷地内での設置例はあったそうですが、歩道上に設置されるのは全国で福岡が初めて設置されたそうです。確かに言われてみれば、盲導犬のわんちゃんたちはどこでおしっこをしていたのか、考えたこともなかったです。身障者用トイレの洋式便座では難しいだろうし。田舎なら道ばたで、ということも可なのかもしれませんが、街中だとそういうわけにはいきませんものねえ。このトイレでは、犬がふんをした後飼い主がボタンを押して水を流す仕組みなんだとか。また一つ勉強になりました。