車イスで移動すると言うこと

  生活の足としての鉄道、乗るための駅。日常の生活の中でもっと利用しやすい鉄道はどうあるべきか? <車いす=かわいそう=たまの旅行=お手伝い>という発想から抜けだすと、仕事に電車で「通わない」じゃなくて「通えない」、電車に「乗らない」んじゃなくて「乗れない」、電車を「使わない」んじゃなくて「使えない」のだと考えると、いろんなことが見えてきますよ。
 「がったん」もできることなら、年1回の旅行も大事だけれども、もっともっと、生活の「根っこ」をサポートできる存在でありたい。その延長線上に、旅行というレジャーがあると思うし。どうでしょう、みなさん?
 


「垂直移動で、迂回距離を短くする努力」

 日記を整理すると言うことは、一通り読み返してみると言うことで、5年間分の日記というのは大変読み応えがありました。自分の文章も、ちょっとくどいかなあ、と反省したりもしましたが(笑)。まあ、若気の至り、っていうことで(笑)。お許し下さい。
 さて、やまなさんがなさんからメールを頂きましたので紹介しますね。

  『この前大阪のまん中あたりの、四ツ橋を通りかかったら新しくエレベーターが出来ていて乗ってみました。これまで大阪や京都では無理して付けているから、一般の乗降口と離れていても仕方ないと、思っていました、いや思わされていましたと言うべきか。福岡に行って認識が変わりました。やれば出来るのでは?どうもやり易いようにやっていただけで、とんでもない大迂回もエレベーターを付けるためには仕方ないと、少しでも距離を短くする努力を怠っていたのではと感じるようになりました。
 足が悪いから階段が使えないのに、何倍も多く歩かしたりするのは変です。車椅子より何倍も多い高齢者にとっても、使い勝手の悪いことです。道路管理者と地下鉄事業者との協力関係はどこまで上手くいってるのでしょう。』

 エレベーターでの移動に関しては、今回整理した日記の中でも何回か取り上げていますけれど、既存の建物や敷地の中に設置するので、何かと制約がある、とはよく聞く話です。あと、地下鉄などでは、地権者との話し合いが難しいとも。思わずそうかあ、と思ってしまうけれども、もしかしたら他にもいろんなアイディアがあるんじゃないか?知恵を出し合うことでクリアできる問題って、もっと多い気がしますが…。<足が悪いから階段が使えないのに、何倍も多く歩かしたりするのは変です。>というやまなさんの話に同感です。(2005.7.)


「わかりやすい、ということを、もっと!」

 今、仙台の帰省が終わり、高速バスの中。仙台へいくときは新幹線だったですが、帰りはお安く。ホントは行きも高速バスにしたかったけれど、夜行となると、自分の体力に自信がなかったので…。20代に駅の待合室で寝たりもした頃の猛烈なエネルギーは、すっかりなくなってしまいました。だって、夜行の座席で過ごした翌日は、眠いし節々痛いしで、仕事になんなかったりするんで。棒に振るよりは新幹線、と。あと、時間ね。新幹線の「はやて」だと、東京−仙台が1時間30分弱で着いちゃうんですよねえ。高速バスだと約6時間。プラス渋滞にはまればさらに数時間。でも、滅多にないし、渋滞にはまることなんて。私自身、今まで体験したことないんですよね。早着することはあっても。
 しかし。私は天下のGWを甘く見ていたのかもしれない…。今、高速で福島県に入ってきたんですけどね。さっき、国見SAで渋滞情報を聞いたら、断続的に渋滞していて、浦和料金所までトータル4,50キロの渋滞ですって!こうして書いてるうちに、事故処理とかで止まってしまいました…。このバスは21時45分に東京駅着なんだけど、いったい何時に着くのでしょうか…。2時間遅れて24時まわったら、今日中には千葉には帰れないと言うことになりますね。…ああ、なんか、新幹線の方が安かったかも(笑)…って、笑ってる場合じゃないんですが(笑)。
 で、今朝(5月4日)上野駅ホームで、写真の表示を見つけました。エレベーターの位置を示したものですが、シンプルですが、わかりやすいかな、と。で、矢印の方向に行くと、まあ、もう一つ表示があります。ただ、最初の表示にまず気づくことが大前提であって、どこかしこにでもこの表示があるわけではなく、大きさも視認できるかな、という状態ではありますが。でもでも、わかりやすく前進はしているかな、と。で、上野駅新幹線ホームの床面を見るとですね、先発列車と後発列車の整列位置を色別にテーピングしているんですね。ですので、エレベーターの位置情報も、壁などの表示と床面表示と並記していくと、便利になるなあ、とあらためて思いました。
 アイディアって、いろいろあると思うんだけれども、規格がまちまちだと混乱したりしてしまいがちなので、もっとアピールして、スタート段階である一定の方向性が出せていければと思うんですけれども、なかなかアイディアや意見をまとめていく場がないんだな、とあらためて感じますね。うまい具合に、なんか、アイディア集というか、ヒント集というか、ネタ集みたいなページを「がったん」上に作ろうかな、とも思ったりもしますが。以前やまなさんと話題にも出ていたんですが、「車いす学会」みたいな意味合いの。
 それを考えたときに、今「がったん」のホームページ上に「がったん「つぶやき館」「写真館」(日記、テーマ別倉庫)トイレ、マーク、駅、垂直移動等の写真やがったん日記をテーマ別に掲載」というコーナーがあるんですけど、これを発展させて、車いすにまつわることを考えていくページにできればいいかな、と。基本的には「がったん日記」のダイジェスト版なんですが、もう少し項目を整理して、あと、今までの掲示板への書き込みなども整理してですね、まとめたならば、面白いだろうなあ、と…。う〜む…。…その時間がどこにある!と言われそうですが(笑)。え?いやいや、かみさんに(笑)。いや、待て、隠れ同僚か(笑)。まあ、私のいいところは、できる範囲でがんばるところですから。(トカイイナガラ、ヤリハジメルトコンヲツメテムチュウニナルクセニ、ナ〜ンチャッテ)。ま、まあ、今の思い、というか、夢を語ったと言うことで。
☆結局バスは24時直前に2時間遅れで着き、25時頃家に着きました。ふ〜。(2005.4.)


「車いすを使っての<移動>を考える」

 小倉駅について、しらかわさんより再びメールが。
「小倉駅は最近時々使うのですが、2Fには行けないと思い込んでいたので、また、用事のあるときに行くのでじっくりと調査しないままでの情報で申し訳ないです。今回、初めてモノレールの改札と利用可能ということを知りました。お恥ずかしい限りです。夏に来られたときはじっくり一緒に調査しましょう。その前にも下調べ十分しておきます。」
 すみません。でも、夏、一緒に歩くのを楽しみにしていますね♪
 あと、エレベーターについて、やまなさんからレポートがもう1本届きましたので、紹介しておきます。
「駅へのエレベーター表示はアクセス通路や道路から、誘導が始まらないと大きな駅では役に立ちません。新宿や大阪駅で始めての人が地下鉄へのエレベーターを捜すのは至難の技です。迂回率が何倍にもなります。乗り換え駅では、他社線まで改札から改札までのルートに沿った誘導が必要ですが、特にエレベーターの位置がハっきりわかることがポイントです。一般主要階段には必ず、エレベーターはあっちの矢印標識があれば良く分かります。この前送った大阪駅前横断歩道橋への主要階段には、左右にエスカレーターとエレベーターが並んで設置されていますが、エレベーターは上下どちらを階段と合わせるのかで、ずいぶん分かりにくくなったりします。写真のばあい2階の位置に合わせてあるので、1階のエスカレーター側からは表示がなければ、エレベーターが反対側の奥まった位置にあることはまったく分かりません。エレベータ標識ステッカーが貼ってあればと思いませんか?」
 そうですねえ…。東北出身の私ですが、千葉に15年住み、東京都内をはじめとする関東は、何となくイメージできてきましたが、関西はまだまだぴんと来ない部分が多いです。やっとルートを見つけても、そのルートの動線上には<後付け>のためエレベーターがなく、ルートからはずれてエレベーターーに乗り、再びルートに戻るため、またまた本来のルートに戻るためのルートを探さなければならない…。
 それを支援するための「標識ステッカー」であると思ってます。標識を掲げる<場所><位置><個数><デザイン><色>…。アイディアを出し合っていきたいですね。(2005.4.)


「再考。何故エレベーターのありかが分かりにくいのか?」

 最近話題になっている九州は小倉駅。しらかわさんがあらためてレポートしてくださりました。ありがとうございます!
 「こんばんは。昨日、小倉駅の確認をしてきました。駅改札からは一階下の2階部分にエレベーターがありました。エスカレーターで降りれば難なく行けるので、疑問を感じなかったと思いますが、車椅子利用者にとっては認識できません。 ただこのエレベーターはバスターミナルに行くエレベーターのようで、私の認識している限りではバス停と言う離れ小島です。駅前繁華街に行くには一階まで降りて行きますので、2階部分は通ることがありませんでした。2階部分は駅前の伊勢丹デパートには接続しているようです。2階部分にはエレベーターの案内はありませんので、勝手を知っている人しかエレベーターが利用できません。
 先日、モノレールを使ったことがないのでわかりませんと書きましたが、モノレールの改札はJRの改札の反対側にあり、私が気がつかなかっただけでした。ちなみにモノレールは主要な駅にはエレベーターもついていて、車両の乗降に10センチほどの段差がありスロープを取り付けて利用可能ということでした。」
 そうです、これです(笑)。そうかあ、バスのりば行き…。あの日、寝台で東京に帰るため、小倉の夜を歩いていたんですけど、てっきり道路にも降りれるのかなあ、と思っていました。暗かったのと、光り輝くエレベーターに感激して(笑)、肝心なチェックが甘かったです。次回今夏に訪問したいと思っているので、モノレールとセットでじっくり調査しますね。その時はまたよろしくお願いします!
 ただ、今思い出しても、そうかあ、改札は3階だったなあ、駅の外に出ると、モノレールが駅に突っ込んでいくように、図上を走っていたなあ、とか。いろんなことは思い出すんですけど、やはりおおきな駅は、数十分の調査ではだめですね。反省!やはり地元の方の視点が、「がったん」にはどうしても必要だとあらためて実感する出来事でした。今後とも各地のサポーターの皆さんには、情報提供等お願いできれば助かりますので、よろしくお願いしますね。
 しかし、始めてその駅を訪れた人でも、パッとイメージしやすい、そんな表示がやはり必要ですね!何回か利用して試行錯誤しなければ、一発で移動できないのは、やはりわかりにくい施設そのものにも問題があるけれど、あとはどのように「ガイド」できるかだと思うのです。
 そんななか、何故エレベーターのありかが分かりにくいのか、ということを、きょうさんが考えてくださって、掲示板にかき込んでくださいました。この日記でもあらためて紹介しておきますね。
 「やはり、最初から付けていなかったからかなぁと・・。後から付けたから歩く人と動線が違うということもあるんじゃないかと。私が考える理想は、階段とエスカレーターとエレベーターが並んであるということです。そうすれば、どれを使うか選べるし、わかりやすいでしょ。」
 なるほどね。移動の仕方は、それぞれベストな方法があるので、選択できると移動しやすさは格段にアップすることでしょう。どこか、そういう場所がなかったかなあ、といろいろ思い出してみたんですけど、確か、成田空港の出発ロビーだかには、階段とスロープが並んでいる場面をみましたね。もう、あとからスロープつけました!て言うんじゃなくって、最初の設計段階から両方考えて作っている。すごく、自然。とけ込んでるって言えばいいでしょうか。空港って、そういう意味じゃ昔から進んでますよね。ただ、まあ、車いすの移動を考えたと言うよりも、あの、なんていうんでしょ、ごろごろ転がすトランクみたいなものがあるじゃないですか。きっと、それを念頭に置いて設計したのかなあ、と、昔から思ってもいるんですが。20年前も駅には全然エレベーターがないのに、空港は結構あったですものねえ。デパートもそうでした。まあ、エレベーターがないデパートなんて、想像できないけど(笑)。要は大きな荷物を持った人のために、エレベーターはあるのだろう、と。発想の中に、「車いす」がなかったんじゃないか。「ベビーカー」もそうだけれど。それが今、いろんな人が「車いす」のことを意識しながら町作りに関われるようになってきたのだと思います。
 で、時代は急速に進んでいく中、時代が「車いす」に追いついたけれど、今度は「ハンドル型車いす」の出現に(?)時代が驚き、戸惑っている。それが、やまなさんがいつもレポートしてくださるいろんな出来事につながっていくんじゃないかと感じています。では、明日はやまなさんからメールしてもらった「愛知万博、春の交通行動」レポートを紹介したいと思います。
(2005.4.)


「現地でわかりやすく表示があれば…」 
早速九州のしらかわさんからメールを頂きました。
 「小倉駅のことが話題に上ってましたが、通常の利用は南口が多いのですが、南口のエレベーターすぐにわかりましたか?私が最初に行った時はすぐにわからず、近くの店員さんに聞いたのですが、それでもずいぶん迷いました。指し示す方向になく、展示を頼りに覗くとCafeがあり、その横にあるとは思いもよりませんでした。表示の仕方としては良いと思うのですが、情報がきちんと伝わらないのでは、ちょっと疑問です。」
 なるほど。もしかすると、日記に載せた光るエレベーターは、北口のエレベーターなのかも…。確かに上の写真のエレベーターの場所はわかりにくい…。先日やまなさんと話していたときも、エレベーターがあったとしても、場所がわからなければ意味がない。かといって、ホームページなどで詳しく説明すると言っても限界がある。現地でわかりやすく表示があれば、それで済むのにね、と。そういう話しをしてたところでした。きっと、掲示板に書き込みしてくださった「きょう」さんも、同じように考えていらっしゃるのではないでしょうか。今回の上記のエレベーターなどは、わかりにくさで言えば、その典型といえるでしょう。どう変えていけばわかりやすくなるのか。アイディアを出し合う必要がありそうです。(2005.4.)


「エレベーターの場所、ルートをわかりやすく示そう!」

 おとといの日記の続きで、情報を<生きた>ものにするために、どう工夫すればよいのか、そのアイディアを一つ。「がったん」では駅にエレベーターがあるかどうか、駅が自由に移動できるか?をシンプルに表示していて、具体的に駅のどこの場所にエレベーターがあるということは、現地に行って、わかりやすい情報があればいい、と書きました。わかりやすく情報を現地で提供することは駅側の仕事と言えるのではないか、と。それを具体的に考えていくと、左の写真なんかがその参考になるのではないか、と。左側が神奈川県の根岸線本郷台駅、右側が兵庫県姫路駅です。
 例えば、左側の写真のように、エレベーターがあります。で、エレベーターの横にはシンボルマークが表示されているわけですね。ただ、このままだと、エレベーターの前に来ないと、場所がわからないわけです。あくまでも駅の外からホームまで移動するためにエレベーターを使うわけで、エレベーターの場所の情報が、離れた場所からでもわからなければならない。で、移動しながらでもわからなければ、情報として使い物にならないわけです。
 それじゃあ、というわけで、床に線を引いて誘導していく、という方法があるのではないか。よく、病院等で検査室などへのルートをいろんな色で示しているのを見たことがおありの方もいらっしゃると思います。
 でも欠点は、病院と違って、人混みが多く、床面が雑踏で隠れてしまって見えにくくなることが予想されます。すると、やまなさんとも話したのですが、やはり天井にルートを示す表示が有効だろうと。そうなると、人混みの中でもはっきりわかる。ただ、こちらの欠点は、ルートを最初から最後まで示すことが難しいこと。天井にずっとラインを引くわけにもいかないでしょうから。せめて、ルート上に数多く、表示をできるようにするのがよいでしょう。で、ベストなのは、床面、天井、両方の表示を心がけることが大切であるように感じます。













 上の3枚の写真は九州の福岡県小倉駅。この写真はしらかわさんや蒔田さんは地元できっとおなじみだと思いますが(笑)。ちょっと小さくて見にくいとは思いますが、行き先が実にわかりやすく示されています。立体的に、上下四方の行き先を示すことができます。おまけに夜も光ってわかりやすい。一番左側なんか、エレベーターそのものが光っていますから(笑)。照明や街灯の役割も果たせそうです。もっと、いろんな実践例が全国各地でありそうですね。このような取り組みを「車いす学会」みたいなところで集約したら、すごく情報の交換、情報の共有化が図れるのに、と思います。良い取り組みは広めないと!知らせないと!
 下の写真は上の写真を拡大したものです。(2005.4.)
 


「情報を<生きた>ものにするためには」

 「がったん」に掲載している<情報>は、駅が自由に移動できるか?をシンプルに表示しています。例えば、自由に使えるエレベーターがあるか、ないか。そこまで。果たしてそれが、実際に使うときに情報として使い物になるかどうか。そこがずっとひっかかっています。
 構内図を図示するにしても、大きな駅になると構内は複雑になるし、小さな駅なら図示するまでもない。さて、本当に使える情報とはなにか?
 考えるに、出発前の情報と、現地に行ってからの情報。その役割分担があってもいいんじゃないか。そんなことを思ったわけなんですね。「がったん」では、出発前に「この駅は1人で移動できる」という情報を提供する。具体的に駅のどこの場所にエレベーターがあるということは、現地に行って、わかりやすい情報があればいい。わかりやすく情報を現地で提供することは駅側の仕事と言えるのではないか。やはり、駅に行ってエレベーターがどこにあるのかわからない、と言うことでは困るわけです。
 情報を<生きた>ものにするために、どう工夫すればよいのか。続きは明日。(2005.4.)


「迂回率、と言う考え方」

 改札外からホームまで、どのように移動できるか。駅構内の移動時に生じる迂回ルートの長さで、バリアフリー度を測ろうとする尺度。それを、大阪のやまなさんのお知り合いの方は「迂回率」と表現したそうです。迂回率が高いほど、バリアフリーが進んでない、と言うことにもなりますね。一つのものさしとして、そのような考え方って、わかりやすい気がします。だから、たとえ自由に使えるエレベーターがある駅でも、都営地下鉄大江戸線のように、地中深く駅があったりすると、移動時間もすごい時間になってしまうわけで…。移動するということは、時間、距離、人出、など、総合的な問題といえそうですね。(2005.4.)


 仕事を休んでいる間に、関東でもまとまった雪になりました。雪国の方々からすればなんてことない雪だとは思いますが、関東では大ニュース。交通機関も大変だった様子。車いすユーザーの方も、大変だったことでしょう。
 上の写真は、お正月に田舎に帰省したときの実家の近所なんですけど。坂の町で、雪が積もる。雪の量はたいしたことないのに、夜になるとかっちんこっちん凍ってしまう。そんな仙台の冬。車いすを使っての移動は、難しい、というか、困難ですね。だから、車でドア・トウ・ドアな生活が中心になるのも無理のないところ。雪道にはお気を付け下さいね。もうすぐ、本当の春が来ることでしょう。首を長くして待ってます♪(2005.3.)


「ベビーカーのまま乗車OK〜名古屋市市バス」

 昨日の共同通信で、上記の内容の記事が出ていました。これまではベビーカーを折り畳んでの乗車が原則だったのを、車いす用のスペースや座席の手すりにベルトを備え付け、ベビーカーを最大2台まで固定できるようにしたそうです。横浜市に次いで政令指定都市で2例目だそうです。
 車いすとベビーカーは、移動手段としての用途は似ているところがあるけれど、構造としてはかなり違いがあるなあ、と感じています。フレームも金属製ではないし、重量も軽すぎて安定感と言った面では不安があります。そして、A型、B型と2種類のベビーカーがあるんですね。コンビ株式会社のホームページを見てみると、A型は「生後1カ月〜24カ月までが使用できる。約7キロ。安全性、快適性が最優先のため、ボディや車輪もしっかり。そのぶん他のタイプより大きく、重い。階段の上り下りはちょっとたいへん。」で、B型は「新生児〜2才頃まで使用できる。約3キロ。スリムに折りたため、収納場所をとらない。軽量なので、電車の乗り降り時に、赤ちゃんを抱いて片手で持ち運ぶのもラクラク。」ですので、乗っている子どもへのダメージとか、衝撃、振動からの影響はどうなのか。詳しいことは私もわからないんですけど、同じように考えていいものか悩みます。私も7年ほど前、ベビーカーユーザーでしたが、どうもフレームが華奢な印象が強くって。折りたためる分、フレームがくにゃくにゃして、なんかこう、ちょっぴりこわいなあ、と思ったことがありました。まあ、我が家はおんぶひも派だったんで、ベビーカー自体はあまり使わなかったんですけど。階段での上り下りとか、バスの乗降とか、畳むのも結構大変なんで。子どもをおろしたり、ベビーカーの後ろにかけてある荷物の置き場に困ったりするし。
 ですけどね、いろんな動き、前向きな動きがあることはいいことだと思うんですよ。こうします、という発表のあと、ユーザーからいろんな意見が出て、それに耳を傾け、そして改善していく、という気持ち。それが大事だと思うんですよねえ。上記の件だと、以下に車内で固定できるかがポイントかなあ、と思いますけど。
 変わるきっかけって、いろいろあると思うんですけど、今回は「愛知万博で子連れ客も増えるので、乗りやすさを目指した」というのがおおきなきっかけになっている様子。ぜひ、いろんな街で、乗りやすさを目指して頂きたい。そう思った記事でした。(2005.02.)


 車イスを使って生活している知人に聞いた話。「いやあ、仙台は車イスの駐車場がいろんなところにあるんだあ。便利になったよ〜」聞くところによると、大体の店には車イススペースのある駐車場が用意されているとのこと。それって便利ですよねえ。確かに。ただ、一般の方が車イススペースに駐車するという、マナーの問題は若干あるようですけど、おおむね使いやすいとのこと。
 仙台は、雪国といいつつ、北東北のように<豪雪>ではなく、積雪なくとも<凍結>という違ったカタチでの大変さがあります。ましてや坂の道。生活は大変です。家の前の道路が40度の坂、とかいうと、ちょっと車イスを使っての生活は、雪のあるなしにかかわらず、厳しいものがありますね。今回は、路肩に数日前に積もった雪が山になり、歩道がふさがれている状態の道路。そんな中で、まず、車なしの生活は考えられないこと、坂の街での生活には物理的な難しさがある、ということ。難しさがいろいろと浮き彫りになる帰省でした。(2005.1.)


 テレビ朝日の「スーパーJチャンネル」(今週木曜くらいに特集を組むかも、という話しらしいですけど)という番組のスタッフの方から問い合わせがありました。私はどちらかというと、車イスと駅とか電車の関係を調べてきたので、あまり道路については詳しくないんだけれども、少しメールで返事をさせて頂きました。あらためて自分自身いろいろ調べてみたら、結構いろんなことが見えてきたので、せっかくだからここにも書いておきますね。

20年前のデータによると、車イスで生活している方が「外出で困ること」は、1位が道路の段差、2位がトイレ、3位が道路面の傾斜、だったとのこと。しかし、歩道の段差や傾斜をなくし、フラットにすると、視覚障害者はその段差を白杖で頼りにしているので困ると聞いたことがある。すべての障害を持った人にベストな道路は難しいのではないか。点字ブロックも、車イスにとってはバリアになるし。ただ、「マウントアップ方式」といって、交差点内の車道を歩道なみの高さにし、段差や傾斜を解消する試みも、25年前に試みていたとのこと。その後そのような交差点が増えたかはわからないのだけれど。ちなみに新宿区新宿7−27の都道大久保通りにある三徳スーパー前交差点がこの方式を取り入れた、と、25年前の資料にはあります。障害を持った方々が強く運動されていたとのこと。歩道がでこぼこ、という点では、うちの近所(千葉県我孫子市)にもあります。家側から車が出やすいように狭い歩道が削られて、それを各家前で削るから、もう歩道がでこぼこなんですね。伝わります?車イスで歩道を歩こうにも、すぐ斜めになって車イスが車道側に傾く。だから、極めて怖い。そんな絵になる(?)歩道もあります。この悪いモデルは国道356号(片側1車線だが交通量多く、バス、トラック多い。かつ通学路。)千葉県我孫子市付近。
 あと、妙におしゃれな道ってありますよね。石畳風にしたり、つるつる、または砂利風な道。あれは景観としてはいいかもしれないけど、車イスユーザーは、こぎにくい。点字ブロックの黄色が景観を損ねるから、と、点字ブロックをおしゃれな路面のグレーやベージュ色にしたら、弱視の方が困った、と。黄色って、視認性に優れているそうですから。
 あとは、こぎにくい3大道(?)は、雪道、坂道、砂利道。未舗装の道はきついですね。あと、歩道と車道が分離してない(フラットになっていて、白線でかろうじて歩道が示されている道)狭い国道は、車イスでは特に怖い。電柱がその白線内にどーんと立ってれば、車道にはみ出なきゃならなくなるし、これは車イスのみならず、子どもも自転車も危ない。うちの子の通っている小学校は、その国道は小学1年生は自転車禁止、とか言う話し。思いっきり通学路なんです。だから、少なくとも車道と歩道の分離化は必修、でしょう。できればガードレールか柵がやはり欲しい。この悪いモデルは、国道356号(片側1車線だが交通量多く、バス、トラック多い。かつ通学路。)千葉県我孫子市付近。全国レベルか?あと、千葉県柏市十余二、金属工業団地近くの車道も、バス、トラックとも多く、事故が絶えません。先日ニュースで、危険な道路だと特集を組んでた気がします。
 皆さんの家の近くに危険な道、ってありますか?(2004.11.)


 今日は更新やめて寝ようかなあ、と思っていたら、ネットの朝日新聞でこんなニュースが飛び込んで来ました。「車いす男性、駅エスカレーターから6メートル転落 千葉」。
 記事を読むと、「千葉県市原市のJR八幡宿駅で13日、電動車いすで下りエスカレーターに乗った同市の男性(51)が、最上部から車いすごと約6メートル転落、胸の骨が折れるけがをした」、と。「市やJRによると、駅員がエスカレーターのステップ3枚分が水平になるよう操作して男性を乗せ、動かし始めた途端、水平部分が階段状に戻って転落した、JRは機械の誤作動、メーカー側は操作ミスと主張している。」
 さぞかし怖かったでしょうねえ…。とりあえず、けがだけですんでよかったです。お見舞い申し上げます。
 やはり、自由に使えるエレベーターをもっと普及させないと。チェアメイトとかエスカルとか、階段昇降機は、やはり怖さがつきまとうと思うので…。
 これからの動きに注目、です。(2004.11.)


 「がったん」の基本は、各駅の情報を集めたデータベースです。今は各駅の情報を文字と、一部の駅は写真を使って表現していますが、これをぜひ構内図も付け加えたものにしたい。しかし、実際出回っている地図は版権の問題もあるので、できれば手書きで。実は昔「がったん」は冊子版しかなく、宮城県版は全駅、東北版は200数駅を構内図を合わせて掲載していた時期があるんですよ。
 ただ、宮城と東北だから手書きで対応できたという話しもあるんですが(笑)、全国というとなかなか複雑で難しそう。JRに地下鉄や私鉄が複雑に乗り入れて、ああ、考えただけでもこんがらがるんですけど、そこをなんとか手書きで乗り越えて、スキャナで読み込み、ホームページ上で発信していきたい。
 確かに大きな駅、東京駅とか新宿駅なんかは、時刻表の前の方のページとか、「ぴあ」なんかの地図にかなり詳しく載ってるわけで、今更、という気もしますが、ちょっと小さな駅になると、存在せず、初めての駅は、かなりイメージしにくいのが現実だと思うんです。そこが地図で表示されたら、随分違うんじゃないかなあ、と。そう思う訳です。
 とりあえず、今審査中の「モス・チャレンジ」の審査に合格したら、全国の県庁所在地の駅の構内図を手書きで描き、発信していきたいと考えています。もし、審査に合格しなかったら…、そのとき考えます(笑)。はは。(2004.11)


 普段はね、千葉と言うこともあり、車通勤なんですね。で、今日みたいにかみさんが車を使うと言うときには、電車通勤となります。正確には家→徒歩15分(もしくはかみさんの車送迎)→電車10分→バス20分→徒歩7分→職場、という感じ。これが座れずに、そして歩くので、毎日ならきついかなあ、と感じちゃうんですけれど。でもね、もう少しせめて職場がバス停から近ければ、電車通勤も考えるかも、いや、その方がラクかも、と感じる今日この頃。まだ、電車はそんなに混雑度は「超」と付くほどでもないし。ああ、でもバスは混むなあ。でも、まあ、いいかあ、と思える範囲ではあります。ただ、車イスを使用して、というと、難しさがありますが…。というか、気力、が続くか、という感じ。
 シュミレーションすると、
○「自宅→とある常磐線の駅」−歩いて行くには坂があるので、それだけで疲れてしまいそう。車で送迎してもらうか、または路線バスも走ってるので、車イスのスロープ付きのバスをチェックすれば、可能か。乗車にはスロープの準備など、時間的ロスがありそう。毎日のことなら運転手さんも慣れてくれるかな。
○「駅構内」−1階外から2階改札までは自由に使えるエレベーターがあるので、楽勝。問題は2階改札から1階ホーム。車イス対応エスカレーター又は階段しかない。「ラッシュ時は困るんだよねえ」とか言われそう。でも、ラッシュ時に利用できなきゃ、仕事に行けないんだしねえ、そういわれても困るねえ。でも、毎日嫌みを言われるのもねえ、嫌だしなあ。
○「電車内」−常磐線快速は、不可能でしょう。混みすぎて。というか、乗らなきゃ行けない場所なら乗るしかないんだけどさ。私は柏駅で降りるから隣の各駅でOKなんですけど。そんなにまだ混んでない区間なので。でも、上野とか都心に仕事場があれば、乗るしかない!そう思えば、まだ乗れるスペースはある。でも、柏、松戸、と進むにつれて、超人的な混み方になるので、現実的に耐えられるかは??
○「柏駅」−もう、JRと東武野田線の乗り換えで、うお〜!!と列車が到着するたびに大運動会になるので(笑)、危険そう。まあ、その波間をうまくしのげば、OK。1階ホーム〜2階改札〜1階外バスターミナルは自由に使えるエレベーター完備なんで、アクセス面はなんの問題もない。問題は、あの人混み!!
○「バス内」−これも何本か走っているスロープ付きのバスをねらえそう。ただ、何本かしかないので、時間に拘束されることは避けられそうもないですね。あと、あの混雑した車内で、果たして揺れや人混みに耐えられるかは、ちょっと心配。
○「バス停→職場」−これは、坂などがないので、割合クリアできそう。でも、あくまで晴れてる場合ですよね。雨天時は傘をさせそうにないから、アウト、でしょうねえ。
 いろいろ考えてみると、問題点が浮かび上がってきますね。まず、公共交通機関を利用しての車イスを使用した通勤は、天気に左右されること、垂直移動が壁になること。垂直移動への問題は、機械の操作など、駅員さんの力を借りるのは、現実的ではなく、長続きしそうにないこと。そしてラッシュ時への対応。
 やはり、施設は利用者が「自由に使える」というところが一番大事だな、と。利用者であるお客も、駅等の職員もお互いに無理のない対応ができないと、やはり日々の利用は難しい。そして、周囲の理解、かな。それは毎日利用することで、自然に深まっていくことだとは思うのですけれど。
 …このようなことを考えること自体が、現実的じゃないんでしょうか。でも、こういうことがサラリと自然にできてしまう、そんな社会にしたいなあ、と、まじめに思う秋なのでした。(2004.11.)


 すみません、思いっきり私的な内容になるかもしれませんが…。
 あのですね。常磐線沿線に住む私にとってですね、あまりにもその存在が、大事にされてないのではないか!そんなことを最近思うんです。例えば、<湘南新宿ライン>。いいですねえ。東海道線と東北本線、高崎線が一本でつながり、乗り換えがなし!おまけに新宿渋谷などにも乗り換えなし!うらやましい…。なんか、東急さんとかの競争が激しくなり、本腰を入れたとも聞いてますけれど。では、常磐線はどうかというと、上野で行き止まり。まあ、地下鉄千代田線が都内から乗り入れてきてはいますが、常磐線内は各駅停車、乗り入れる先も一方向でしかないわけで…。競争相手もそんなに昔からいなかったですからねえ…。しのぎを削らなくても、別に、という感じでしょうか。今度の筑波エクスプレスにしても、運賃面を考えれば、それほどの驚異にならないだろうと踏んでいるのかもしれない。
 別に、私だけのグチではないと思うんですよ。常磐線の沿線の車イスユーザーの方々にも、同じことを強く思っている方が多いと思うんです。これだけの路線だし、ラッシュ時の混雑だって、有数の混雑振り、15両編成の列車ががんがん走ってるのを見ると、もう少し光が当たってもいいんじゃないかなあ、と思うのです。
 駅が便利になるのもいい。エレベーターが設置されるのもいい。だけど、それ以外にも「バリアフリー」化することは可能だよ、直通列車をもっと走らせれば、物理的なバリアが解消されるケースもあるんだよ、と。以前から「がったん」では訴えてきているわけであります。
 もしJR関係者の方々がこのホームページを見てらっしゃいましたらですね、社内でぜひ提言して頂きたい!<常磐新宿ライン>…そのまんまか(笑)。でも、土浦〜新宿〜小田原、とか、取手〜新宿〜横浜・甲府とか、取手〜大宮〜高崎・宇都宮なんかの直通列車が走ったら、素敵じゃないですか。武蔵野線を使ってもいろいろ工夫できそうだし。現に臨時列車では走ってますしね。鎌倉〜水戸間の列車とか。貨物線を上手に利用してるみたいですが。どうです、JR東日本の関係者の皆様?せめて、1時間に1本だけでもかまわないので…。(2004.9.)


 駅を調査していて思うこと。自分が調査していることは、そんなたいしたことじゃない。移動がどのくらい確保できているか。それだけ。階段しかない、エレベーターがある、そのような必要最低限の情報でしかない。最近は電車の窓から確認できる程度の調査になっている。なのに、その最低限の情報を一覧できるホームページが少ない。鉄道各社でも関東では、西武、京王、東京メトロ、東急が構内図も掲載して使いやすいが、あとは、もう少しがんばって欲しい…という感じ。あとは鉄道各社ではないけど、「らくらくおでかけネット」は全国をカバーしている貴重なホームページ。個人や有志のホームページはね、いくつかあるけど、情報量といっても限界があると思うし。地域を掘り下げている分、一覧性は難しい面もある。
 そういうところを、やはり、鉄道各社のホームページでカバーして欲しいんです。以前からこの「がったん」では主張しているけれど、駅は最大の「商品」じゃないですか、その会社にとって。なのに、その情報を出さないのはなぜか?そんなに大変なことなのか?たぶん推察するに、商品に自信がない(要するに、階段ばかり、とか、バリアフリー化されていない、など)からなのかなあ、と思うわけです。マイナスなイメージが付いちゃうのを恐れているのかなあ、と。でもね。いいんですよ。これから整備していけばいいんですよ。今、階段だらけでも、「今月は〜駅にエレベーターが設置されます!」とか、「来年は〜駅と〜駅にエレベーターができます。がんばってます!」とか。絶対イメージアップにつながると思うんですけどねえ…。
 そりゃあ、各駅に聞く、という方法も、ある。だけど、「このあたりの駅は、大体階段だけの駅が多いですか?」とか聞いても「どの駅を利用するの?どっち方面から来る?電動?手動?いろんなタイプの駅があるから、具体的に決まってないと、うちらも説明しようがないんだよ。なにしろ、いろいろだから…」でしょ!でしょ!だから、各駅の情報を一覧にして、教えて欲しい!お願いします。ぺこ。
 田舎の駅に行くと、駅を利用する人が元々少ないから、エレベーターを設置する機運も高まらないかなあ、とは思うんですよ。でも、そういう地域にこそお年寄りは多いし、そういう地域の小さな駅に限って、長〜い階段の跨線橋を上り下りしなきゃいけなかったりするんですよねえ。で、車内のイスに座ってやれやれ、とつぶやいたおばあさんの一言がまたすごい。「いやあ、今、整形外科の病院で先生に見てもらって来たとこさ♪」で、また降りる駅で長〜い階段の跨線橋を上り下り…。「バスも便利だけど、午前中2本だけだしねえ。」なんとかならないんだろうか、この国は。
(2004.8.)


 近鉄をひたすら3日間歩き回りました。そこで感じたのは、近鉄が小駅、中駅でとてもスロープを大切にしているということ。確かに都会の大きな駅とは単純に比較はできないかもしれないけれど、バリアフリーって別にエレベーターだけじゃないんだよ、スロープだってきちんと整備すれば、十分移動が楽になるんだよ、ということを教えてくれている気がします。
 昔あった小さなスロープを「安全」を考えて跨線橋にするか、それとも「安全」策を施して整備し、残すか。近鉄は後者をとったと言えるでしょう。そして、特筆すべきは、列車が頻繁に通るんです。そのたびに遮断機が下りて、お客さんは待たされるわけです。でも、待ってるんですよ、みんな。遮断機をくぐったりせずに。「待てる」文化が根付いているからこそ、できることなのかもしれませんね。地域性、文化の違い、なのかな。関東と関西、都会と田舎。何を根拠に、という気もしますが、確かに違うところも歩きもします。皆さんはどう思われますか?(2004.7.)


 新潟県はとても高速道路が発達しています。そして、新潟近辺を除くと流れがスムーズなため、高速バスがとても発達しています。安くて、そこそこ早くて。乗り換えもない。若干渋滞などで時間が読めないところもありますが、それにしても便利です。ただ、車イスユーザーにとって利用しやすいかというと、必ずしもそうではなく、今後考えていく余地があるといえば、車内に乗り込む際の垂直移動(リフトやスロープなど)、そして車内の平行移動(通路を広く、または乗車口付近に車イスを意識した(畳んでも、乗ったままでも)座席。そして、車内での座位確保、トイレの確保などがあげられるでしょう。そこをクリアできれば、かなり有益な交通手段になると思われます。
 しかしながら、町を少し離れると、公共交通機関が心細くなるのが、地方の実情。そんなわけで、各家庭にはマイカーが2台、3台という家も多く、それこそ高速バスなどを使わなくても、最初からマイカーで、となるかも。でもでも、やはり、そういう家庭だけではないだろうし、選択肢は多い方がいい。これ、「がったん」の主張、です。


 今日は七夕。しかし、暑い。千葉は明日35度ですって。もう〜、梅雨はどこ行った〜!?
 さて、先日「日本テレビ『真相報道バンキシャ!』」という番組で、電動車いすと電車の線路事故をテーマに番組が放送されました。私自身は仕事の関係で見ることができなかったんですけれど、がったんサポーターの「とも」さんが実際に番組を見た感想を送って下さいました。本人にご了解を得て、ここにメールの一部を紹介しますね。
 「昨日の番組、拝見しました。線路での事故、多いものですね。私が歩いて出かける区域には線路はないので、私は側溝の穴に気をつけています。   
 番組で取り上げていた車いすはシニアカーと言います。ジョイスティック型(片手)で操作できる電動車いすは医者と役場担当者が危険を判断して運転できるか審査があるはずです。(10年前ですが、私のときはありました)外を歩くためなら、よけい審査が厳しかったと記憶しています。シニアカーはバイク屋さんで買えそうなので、そのような審査はないのでしょうか。
 穴にはまった場合、どうすれば良いか…。売り手がしっかり教えていただきたいです。一度だけではなく、毎年定期的に…。高齢者には特に必要だと思います。番組では線路にはまらないようにするためには、直角に歩くことを教えてくれました。あの番組は良かったと思います。」
 シニアカー。「AKUSTO」さんや「AUTO SAGA」さんのホームページをみたら、スピードは最大6キロで17キロの距離を走れるとのこと。15度の坂を上ることもできるそうです。値段は10数万円。免許がいらない分、車道ではなく、歩道を走ることになっているようですね。でも、思いっきり車道を走行しているお年寄りの方も多いような気がします。シニアカーユーザーというのは、微妙な立場なのかも、とあらためて感じました。車中心の社会自体にもちろん問題があるのだろうけど、でも、かといって、車なしの社会はいまさら難しいわけで。うまく共存できるアイディアを考えないと、そういう時期に来ている気がしました。あと、側溝の溝も、安心して移動するためには、大きなハードルになりますよねえ…。
 いろんな角度から物事を考えていくということは悪いことではないと思うので、これからも、いろんなカタチでこうした「考える輪」が広がっていけばいいなあ、と考えています。ともさん、ありがとうございました。(2004.7.)


 今、一生懸命名古屋鉄道の情報をアップしているんですけれど、名古屋新空港が2005年に開港するのに合わせて、バリアフリー化がいくつかの駅で進んでいるようです。まあ、同時に駅の無人駅化なども進んでいるので、トータル的にみて、利便性が向上したのかどうかは意見が分かれるところだとは思いますが…。
 それで、今回新名古屋駅に電話をしたら、春には自由に使えるエレベーターができるんですって。そりゃよかったあ、と思っていたら、身障者用トイレは今月の10日にできるんですって。「じゃあ、便利になりますね。」と駅員さんに電話口で話すと、「でも…、階段で行くしかないんですよう…」「は?」「いや、ですから、春になればそのエレベーターを使えばいいんですけど。それまでは階段しかなくてですね。要するに、身障者用トイレが先にできてしまったんです。すみません…」いやいや、謝らなくったっていいんですよ。なんか、気の毒になったんですけど。自由に使えるエレベーターもできますから、春まで待って下さいね…とトイレの前に張り紙してもいいかも。PRは大事!
 前に進むにも、進み方っていうのも合わせて考えていく必要がありそう。誤解を生まないためにも、ね。(2004.6.)


 昨日の続き、です。なんか、非常に遠回しにちくちくやってるようで、なんか、嫌なんですけどね。ただ、きょうさんやしらかわさんが掲示板に書き込んでくれましたので、もう少し書いてみますね。
 自由に使えるエレベーターが、今や新築改築の際は常設されるようになりました。これって、バリアフリー法案とか、世の中の理解が深まってきたとか、いろんな理由が考えられると思うんですけれど、私が思うには、次のような理由も,一つとしてあるんじゃなかろうか、と。
 まずは、掲示板にも書きましたが、JRをはじめとする徹底的な合理化策。駅に配置される駅員の数は年々減少傾向にあると言っていいでしょう。都会の駅などでは、駅員さんの代わりにモニターテレビ等でホームの安全管理を駅務室で集中して行うわけです。そして、自動改札や券売機も普及してきていますしね。列車もワンマン運転化が進んでいるように、駅も一人、もしくは数人いればすむように機械化が進んでいます。
 そうなると、人手が、ない。車いすを使って駅を利用するときは困ってしまうわけです。階段を抱えてもらうのが肉体的に困難になってきたから、車いす対応エスカレーターやエスカル、キャタピラリフトなどの様々な階段昇降機が発明され、各駅に設置、配置されるようになったのに、今度は、その機械を操作する要員もいなくなってしまうようになってしまった、と。
 「利用するときは事前に連絡を下されば、近くの駅から応援要員を頼みますから。(ダカラ2〜3二チマエニハレンラクヲクレナイトコマルンダヨ)」とか言われたりすると。でも、それって特別な勤務体制な訳で。160円の乗車券のお客のために、たまにだったらいいでしょうが、「じゃあ、明日から通学や通勤で利用するんで、よろしくね♪」と言ったときも同じ対応をとり続けてくれるんでしょうか?う〜む、…無理、でしょうね。たぶん。やんわり断られるのがオチでしょう。でも何度もその駅を利用し続けていくことで、「顔」となり、そのたびに駅員さんがその都度大変な思いをして機械を操作することで、やっぱりきつくなっていく、と。そんななかで、なんとかしなきゃ、ということになり、会社も重い腰があがり、エレベーターの設置順の優先順位がその会社の中でガガガッ!と上がり、勢いよく設置に向けて舵が切られていく…。そのとき、友達と連れだって利用したり、その様子がマスコミにも取り上げられると、かなり効果的でしょう。しかし、そうすると、あいつら、なんかわがままを言ってるんじゃないか、とか、おまえたちだけの駅じゃない、とか、はたまた、自己責任で乗るように、とか…。…言われそうな気がするなあ。特別なこと、なんでしょうね。まだまだこの国では。(オカミノコトニハサカラワズ、ッテ、コノマエニシノクニデワタシタチノクニノワカモノガタタカレテイタジャアナイデスカ…)そう言っていて、完成するといろんな人がどしどし利用していたりするわけで…。
 なんなんでしょう。お金の問題なんでしょうか?鉄道各社や自治体に補助金がばー!と配られると、一気に設置が加速されるのかな?う〜む、わからん…。まあ、結果的にエレベーターが設置されれば、いいんだと思うんですけどね。それまでに、いろんな意味で、いろんな人がエネルギーを使っているんですね、と。そういうことを今日は言いたかったような気がしますが、なんだかこんがらかってしまったので、もう、やめときます(笑)。では、また明日!(2004.4.)


 ある駅を調査していたときのこと。その駅は1階から3階まで車いす対応エスカレーターで移動するタイプの駅。駅員さんと話をしていたら、「ねえ、毎日利用します?」とふいに聞かれて。??と訳もわからず、「はあ」としか答えられなかったんだけれども。少し話していたら、意味がわかった。「エスカレーターを車いすに対応するようセッティングするためには駅員が操作しなければならず、若干の時間もかかる。そしてこの駅は一人勤務であって、その操作をするためには、一度改札窓口を閉めて施錠し、駆けつけなければならない。よって、毎日だと、対応しきれないことがある。」はあ…。ようするに、車いす対応エスカレーターをたまに利用するならいいけれど、通勤通学なら無理だよ、と。
 今までのバリアフリーの流れって、<車いす=かわいそう=たまの旅行=お手伝い>という発想なんだと思う。毎日電車やバスを使って、仕事や学校に通うことなんてないだろうと。確かに、現実的じゃないかもしれない。でも、駅とか電車とか、条件が整えば、電車やバスを日常的に利用する人は、もっともっといるはず。病院だって、通う頻度としてはかなり高いだろうし。結局は、単純に「利用できない」という物理的な理由が大きいんじゃないか。そんなことを思うわけで。
 「通わない」じゃなくて「通えない」、「乗らない」んじゃなくて「乗れない」、「使わない」んじゃなくて「使えない」のだと、もう少し発想を変えてもいいのでは、と思うのです。「ラッシュ時は乗車をご遠慮下さい」と簡単に言うけれど、その混み合った電車に乗らなければ、生活していけない人はきっといるはずなんです。仕事だって、学校だって、毎日通うものでしょう?できないから、みんな自家用車を使っている人が多いと思うんだけれども。その壁を取り除くのが、バリアフリーという考え方だと思うんですよね。
 「がったん」もできることなら、年1回の旅行も大事だけれども、もっともっと、生活の「根っこ」をサポートできる存在でありたい。その延長線上に、旅行というレジャーがあると思うし。
 今日は、ちょっぴり重たい日記になってしまいました。すみません。では、また明日。(2004.4.)


 先日千葉県の我孫子駅を電車で通過したら、北口広場に自由に使えるエレベーターが出来ていました。おお、工事が終わったんだな、と思いつつ、まだ実際に稼動しているかどうかは確認していないので、後日レポートしますね。
 で、思ったんですけれど、車窓から眺めて新しいエレベーターを発見するとするじゃないですか。そんなとき、実際に下車して確認できれば一番いいんですけれども、いつもそうできるとは限らないので、まあ、後日確認するわけです。で、今できているエレベーターのほとんどは自由に使えるタイプ、ですね。昔は車いすを使用して利用するエレベーターといえば業務用があたりまえで、ある分「ラッキー!」という世界でしたから。変わってきているのだなあ、と感じます。常識って、変化するのだなあ、と。あらためて思う今日この頃なのでありました。(2004.2.)


 個人的に雪国の車イスでの生活にすごく関心があるんですけれど、2月5日の毎日新聞に雪道を走れる車イスの試作機が開発された、という記事を見つけました。道立工業試験場と社会福祉法人クピド・フェアが共同開発したもので、普通の車いすの座席下にゴム製の無限軌道を取り付けたものとのこと。??無限軌道??。そしてハンドルで操作し、積雪10センチ程度までの道ならすいすい。約6時間の充電で45分間走れる。・・・お〜、なんかすごそうだ。写真がなかったんですが、ぜひ見てみたいですねえ。
 ・・・と思ったら、「社会福祉法人 クピド・フェア」さんのホームページに詳しいことが載っていました。興味がありましたらジャンプしてみて下さい。同じホームページの中にオリジナル車イスの紹介も出ていました。(2004.2.)


 まだまだなんだな、と感じました。2月2日の共同通信の記事。そのなかで、運転手から「なぜリフト付きバスや、(低床の)ステップバスに乗らないのか」などと言われたり、バス停で待っていても怒鳴りつけ、そのまま乗せずに発車したり運転手もいたとのこと。でも、リフト付きバスやステップの低いバスは台数が少ないわけで。利用したくても利用できない、だから普通のバスを利用することになるわけで。それを困ると言われても、困るなあ。
 結局人の手に頼らなければ利用できないサービスは、完全ではなく、波、悪く言えば当たりはずれがあるということ。駅で言えば、業務用のエレベーター、車イス対応のエスカレーターがそう。駅員さんに操作してもらわないと利用できない。駅員さんの気分次第で「困るんだよねえ、介助者がいないと」なんて言われたくないじゃないですか。確かに操作はしてくれるでしょう。でも、嫌みのひとつも言われるんなら、利用したくはないなあ。自分だったら。それが自由に使えるエレベーターだったら、気兼ねしないで利用できるのに、と思います。
 バスの場合、構造上完全に自由に車イスで使える、と言うわけには行かないでしょうけど、それに近づける努力はしなければいけないと思う。特に、<市営>とかいう立場なら尚のこと、という気がした夜でした。(2004.2.)


 愛知県のJR弥富駅です。1番線ホームから改札口に向かう部分がスロープになっているのが写真でおわかりでしょうか。スロープの先、突き当たりが3段の階段になっています。このスロープは、以前は階段しかなかった改札口に後から改築してスロープをつけた様子がうかがえます。
 改築費用は、エレベーターを設置するとかと違ってかなり少なくて済み、かつ効果の大きいバリアフリー化工事ではないかと思います。3段の階段を、駅員さんが手助けして抱えてあげるのがいいのか。それとも、スロープをつけて、車イスを使用している人が自分で利用できるのがいいのか。この辺がいろんな人で価値観が違ってくると思うんですけれども。私だったら後者がいい。自分で移動したい。「お願いします」を言うのが嫌なんじゃない。言わなくても済むなら言わないでよい環境があったほうがいい。生きていく上でお願いする場面は他にももっともっと、たくさんあるのだから・・・。(2004.1.)


 中日新聞によると、JR草津線・手原駅(同市手原)の駅舎改築工事がスタートしたとのこと。完成は今年10月の予定で、総事業費は13億円。エレベーターなどバリアフリー化も実施されるとのことで、そうか、15億円もかかるのか、と。ピンとこないけれど、それぐらいのお金がかかるんだな、と感じました。
 このニュースを見て思ったのは、一日の乗降客が4400人だという事。交通バリアフリー法では、一定規模の旅客施設の例として、「鉄道駅については、1日の利用者数が5千人以上であること又は相当数の高齢者、身体障害者等の利用が見込まれること等。」と書いてあります。そうすると、なんていうか、5000人以下の駅はどう考えていけばいいのか?というところに行き着くと思うんですね。まあ、くくりというか、「線」は必要だから5000人というのも順当かな、とは思うんですけれど、基本的にはすべての駅にエレベーターが付いて欲しい。でも、確かに「すべて」というと現実味が薄れてしまうのも事実。だから、乗降客の少ない駅には自由に使えるスロープを必ず設置する、とか、きめ細やかな法律にしてもらえたら、もっとよかったかな、と今になって思うのです。バリアフリーというと、まずエレベーターに思いが行きがちで、スロープは気付かれにくかったりするけれど、もっとスロープが見直されていいと思う。乗降客が5000人以下だからいいや、じゃなくて、乗降客の少ない駅には少ない駅なりの設備設置を考えていくべきではないか。そういうことを思ったわけです。(2004.1.)


名古屋鉄道、とりあえず全路線歩いてきました。まず第一印象は、スロープを大事にしているな、ということ。エレベーターを設置する予算的なところとの兼ね合いもあるんだろうけど、最近のバリアフリーの流れを別として、昔から車イスを意識した、できるところからの駅作りをされているなあ、という印象を持ちました。背伸びしていない、と言うか。自然でいいなあ、と。
 まず、スロープに関して言えば、小さい駅はほとんどが無人駅で、ホームの端が自由に使えるスロープになっています。別に車イスを意識して作られたスロープじゃないわけですよ。あくまでも昔ながらのスロープ。無人駅だから、安全上問題だから、線路を渡るときのために跨線橋を作りましょう、と言う発想ではないんですよね。そこが、いいなと。まあ、東京じゃあ、あんまりにも利用客も列車の本数も多すぎて、一概に比較はできないとは思うんですけれど。でも、まねできる部分はある気がしました。
 あと、中規模クラスの駅になると、駅構内も広くなり、ホームの数も列車の本数も多くなりますよね。そういう駅では業務用スロープが整備されていました。なんていうか、昔はきっとそのスロープをみんな使っていたと思うんですよ。でも、列車本数が増えて、安全面から地下道や跨線橋を整備した、と。でも、そのときスロープを完全に廃止することなく、車イスで使えるよう残していることが重要で。そこの所がその鉄道会社の車イスに対する意識の違いかな、と。JR四国さんもそうなんだけれども、自分たちの会社は小さいので、できることは限られている。でも、エレベーターは作れない分、スロープはきちんと整備しようと考えているんですよ、と。本社の方の話ではなくて、車掌さんの話なんですけれど、現場の方までその考え方が浸透していることがすごい。やはり、考え方が大事であると感じました。
 で、大きな駅になると、エレベーターが整備されてきていました。ただ、新名古屋駅がまだ業務用通路という所が残念ではありますが、これからきっと変わっていくことでしょう。名古屋鉄道の現場の方々、お世話になりました。
 今回の調査は、主要駅を除き、車窓からの調査としました。小規模の駅は大体構内の様子が想像できる、というのがその理由です。もちろん車窓から判断できない駅は降りて調べましたし、後日電話にて再度確認するつもり。で、基本は全駅調査としました。すでに感覚的にこのような駅、というのは車窓からも判断できる(小駅の場合はスロープがあって、身障者用トイレもない、とか)し、せっかく分かった情報は、この「がったん」を通してすべて提供した方が結果的にはよいのではないか、と判断したためです。予算的にも時間的にも、今後は調査自体が厳しくなっていきます。そのような中、今後も活動は続けていきたく、このような基準を考えました。ほんとは全部の駅に自分の足で降り立って、レポートしたいんですが、1500駅を超えた今、それもむつかしいかな、と。でも、車窓からも含めれば、全国JR、私鉄の合わせて8800駅のデータを集めることも可能かな、と。小さな無人駅まで含めることにどういう意味があるのか、という考えもあるかとは思いますが、しかし、そこから見えてくる今のバリアフリーの姿、問題、課題もあるんじゃないかと。なんとなく今後の活動の方向性も見えてきた名古屋の旅でした。これからは我が家の家計とも相談しながら(笑)、鉄道各社がホームページなどで提供している情報なども参考にしつつ、この活動を息長く続けていきたいと思っています。(2003.12.)


 さて、毎日新聞の兵庫版によると、山陽本線の土山駅が橋上化され、バリアフリーが実現したとのこと。でもこの記事を読んでいて感じたことは、「総工費17億3000万円で、うち約8900万円をJR西日本が負担した。」というところ。17億、ですよ。で、JRが約1億を負担したと。う〜む、これは財政に余裕がないと踏み切るのも勇気がいるだろうなあ、と感じました。はい。17億かあ・・・。なんか、ピンとこないんですけども。まあ、どっかひねり出せば出せない金額でもないのかな、とも思いましたが。
 でも、一度バリアフリー化すれば、あとは維持費のみ。初期投資が大きいかもしれないけれど、ぜひ決断していただきたい。自治体の長の皆様。(2003.12.)


 12月6日付の神戸新聞に<「安全性に疑問」と障害者に不評 階段昇降機>という記事が載っており、興味深く読みました。この昇降機は今のようにエレベーターが普及する前に、いわゆる過渡期にですね、登場してきた機械です。最初見たときはキャタピラが付いていて、なにやらミニ戦車のようでした。自分自身乗ったことはないんですけど、 バランス的にもちょっぴり不安定そうに見えるし、注目を浴びそうだし、ちょっとたまらんなあ、というのが感想。その後自然消滅しているのか、と思っていましたら、ちゃあんと生き延びているんですね。ちょっとびっくり。
 実際に乗った人たちは「恐怖感がある」と感想を述べていたとのことで、そりゃそうだろうなあ、と。高所恐怖症の人は、なおのこと怖いでしょうねえ・・・。普通に移動したい。この思いへのハードルは、まだいくつも超えなければならない様ですね。(2003.12.)


 さあ、昨日は3段のスロープが・・・、という話をしたと思いますが、今日はその続きで、じゃあ、どんなスロープがいいんだ!?という話です。
 東京都の東武伊勢崎線五反野駅改札内に、若干の階段があるんです。7〜8段かな?で、その横に緩やかな、かといって、ジグザグでもなく、ただまっすぐ、というわけでもなく、壁のカーブに自然に溶け込んだ姿についうっとり。思わずスロープであることを忘れてしまいそうな、歩くことが楽しくなりそうな、そんなスロープなんです。
 どんなかたが設計して、どんなかたが工事したのかはわかりませんけど、
いい仕事だなあ、と、感じました。自然、なんですよね。そこに存在することが。車イスにしてもそうだし、目に見える障害も、人種も、自然に感じることができる、そんな社会が作れたらいいな、と思いました。それが本当の「街作り」ではないか。そんなことをこの日記を書きながら思いました。
(2003.11.)


 昨日JR常磐線と東武線の北千住駅に降り立ったのですけど、2階のJR線と東武線を結ぶ連絡通路に写真のような3段の階段が・・・。以前降り立ったときも、そういえばこの階段があったのを覚えています。さて、何故にこの階段が存在するのか・・・。
 なんで、スロープを一部でもよいから作らないんだろう。そもそもこの駅は朝のラッシュ時はすさまじい混雑になるのだから、この3段の階段も混雑すると足下が見えなくなると思われ、事故のもとだと思うんですよねえ・・・。いっそのこと一部といわず全部スロープにすればいいと思うんですけど。
 そういえば以前の「がったん日記」でも紹介しましたが、JR常磐線と京成電鉄の日暮里駅連絡通路にも3段の階段があるんですよ。JRと私鉄の間だと、なんか工事ができない事情でもあるんでしょうか。でも、何とかして欲しいものです。そんなにお金のかかる問題じゃないんですから・・・。(2003.11.)


 先日とあるデパートの本屋にいこうと思ったんですよ。で、そこは3階で、2階が入り口。そしたらですね。なんと、いつも動いている上りのエスカレーターが止まっていたと。動線的には、そのエスカレーターで行かないと、すごく遠回りになっちゃうんですね。エレベーターにしても、階段にしても。う〜ん、と思っていたら、お店の人が「そのまま歩いてのぼって下さっても構いません」というのです。じゃあ、ということで止まっているエスカレーターを歩いてのぼってみたんですが・・・。
 これがいいんです。もともと一番いい場所にこのエスカレーターはあるので、非常に快適!何となく動いてる気になって、つい身体が前の方に傾くんですけど(笑)。わかりますかねえ、この感覚(爆)。で、あらためて、文明の利器にどっぷりと私たちは浸かっていることを痛感したわけです。はい。移動手段の主役は、限りなくエスカレーターで、階段やエレベーターはフロアの隅っこに追いやられていますものねえ・・・。
 で、これ、上りのエスカレーターなんですけど、上っている途中、上から降りてくる人がいて(笑)、狭いエスカレーターですれ違ってるんですよ。道を譲り合って(笑)。本当に不思議な光景でした・・・。くるっと反対側に回れば、別に下りのエスカレーターは動いているのに(笑)。動線は大事だよ、と。そういうお話でした。(2003.11.)


 先日、こういう話を聞きました。「観光地は個別にはバリアフリーへの取り組みが進んでいるが、点と点が線でつながっていない。」なるほどねえ、その通り。考えてみれば、駅だって、同じようなことが言えるかもしれない。「駅は各駅は個別にはバリアフリーへの取り組みが進んでいるが、駅と駅が線でつながっていない。」どうでしょう?いうなれば、駅と駅を結ぶ移動手段としての車両がバリアフリー化していない、と言うこともできるし。あと、それぞれの駅がバリアフリー化していたとしても、その情報が手にいれられなければ、事前に安心して利用することはできない。「あるかもしれない」という曖昧な情報は、本当に利用する人にとっては情報とはいえない、ということです。
 情報をいかに活かすか。それは事業者としての鉄道各社に強く求められるものだし、それを(勝手に?)フォローする私たちにも言えることなのだと、あらためて思うのであります。(2003.11.)


 以前調べた駅の改築情報が入ってきたり、調べたり。実際に全国各地に再訪することはできないんで、「がったん」のサポーターの方や、ネットの情報が頼りなんですけど。で、確認の電話を入れるじゃないですか。で、自由に使えるエレベーターができたことはあらかじめ知っている訳ですが、あえて聞いてみたりして。で、ある駅でこんなことがあったんですよ。
 「そちらの駅を車いすを使って利用する時、エレベーターのような施設はありますか?」「ありますよ。ただ、」「ただ?」「2日前には駅に連絡して下さい」「あれ?業務用のエレベーターなんですか?」「いえ、違いますけど。うちは自由に使えるタイプなんですが、安全のため駅員が付き添わせていただくことになってるんです。規則なんで。」「はあ・・・」「あと、ここで乗れても、お客様が降りる駅が階段ばかり、ということもありますから。事前にこちらで連絡しておく必要もありますから。」・・・新設されたエレベーターが、実際にどういう使い方をされてるかはわからないんですけど、この感じだと、連絡しないで行ったら怒られそうな気が・・・。う〜ん・・・。
 JR関係者の方々、規則とはかなり厳しく決められているものなのでしょうか?今全国各地にある自由に使えるエレベーターは、割と利用者が自由に使っているケースが多いように思うのですけど・・・。「うちは駅員が一人しかいないから、手伝えませんよ」と言われることも多いし。現場の判断なのでしょうか?う〜む・・・。(2003.10.)


 仕事で仙台に行ってきました。案外思ったよりも暖かくて、日中はTシャツでも平気なときもあり、あらら、千葉と変わらないなあ、とみんなで話していました。昔仙台にいたころは、もっと寒かったような気もしましたが・・・。でも、私たちはばたばた動き回っていたから、単純に暑かっただけかもしれないけれど(笑)。
 今回は、乗り換えの駅がエレベーターがある駅が多くて、すごく助かりました。というか、移動が、ラク。時々ある階段の駅がなんと辛かったこと・・・。階段の駅ばかりだったら、また電車で行こうとは思えないかもしれない・・・。鉄道に理解のある(?)私でも、なんだかためらっちゃうかもしれない・・・。う〜む。
 数えてみると、柏、上野、仙台、岩切、利府、岩切、仙台、榴ヶ岡、本塩釜、松島海岸、榴ヶ岡、仙台、上野、柏。考えてみたら、この中でエレべーターがなかったのは、岩切駅と松島海岸駅だけですね。もともとエレベーターのある駅を選んだのもあるけれど。もっと駅が身近になるといいなあ、と思った旅でした。(2003.10.)


 <スタンドアップ車いす>の写真を神奈川リハセンターのホームページで見つけました。なるほど。<屋内用6輪車いす>なども出てましたし。タイヤが6コというのは、いいかも。考えたこともありませんでした。確かにキャスターを上げて段差を超えるような場合、ウイリー状態になりますが、あれって、結構熟練してないとできないもののようで。でもタイヤが6コあれば、後ろにひっくりかえんないですよねえ。さすが。他にもいろんな車いすが出ていましたので、のぞいてみて下さい。いろんな発見があると思います。
 今までは、車いすを使って街を歩いていると、すごくじーっと見られていい気持ちしなかったんだけど、最近はおしゃれな色合いの車いすも増えてきたから、同じ視線を浴びるにしても、「素!」といったニュアンスを感じます。「まあ!!」とでも言えば一番近いでしょうか。
 思わず見ちゃう、というのは、ある程度仕方ないと思うんですよね。うちの息子も街中で「あ、あの人、足がない」と、さらりと言うし。ただ、大好きなおじさんも車いすを使って生活してるんですが、そんなに言わないけど。それは純粋に「どうしたんだろう?」という気持ちだと思うのです。そこで聞かれてスマートに子どもにお話してあげれる、そんな大人になりたいと思う今日この頃なのであります。(2003.10.)


 いやはや、いつの間にか10月になっていましたね。本業の仕事が忙しくなってしまい、「がったん」も更新が遅くなってしまいました。もし何度も遊びに来て下さっていた方がいたらすみませんでした。この週末は、じっくり腰を据えて取り組みたいものです。
 10月なので、気分もすっきり。トップページの壁紙を模様替えしてみました。秋、って感じでしょう?
 先日新聞を読んでいたら、「車いすの進化」という特集を組んでいて、そこで、「スタンドアップ車いす」という起立機能を備えた車いすが紹介されていました。詳しくはよくわからないんですが、写真を見るかぎりだと、電動でシートが起立する仕組みのようでした。この車いすがもっと増えれば、きっと自動販売機のボタンの位置を低くしたり、台所のシンクを低くすることも必要なくなるのかも、と思いました。実際に起立した状態で、調理されている姿も写真に載っていましたし。
 身体が動かなくて不自由な部分を様々な福祉機器が支援する・・・そのような工夫と開発が繰り返し続けられてきました。機器が身体の一部となるくらい、身近な機器が増えてくれたら、と思います。でも、最近の車いすは本当におしゃれなものも増えてきましたね。素敵です。(2003.10.)


 昨日の続きです。坂道の移動時などに電動モーターの力で補助する車いす用の電動アシスト補助装置」を開発したヤマトメックという会社のホームページを発見。興味がある方はぜひどうぞ。(2003.9.)


 今年は冷夏って言ってたのに、9月になったら千葉では急激に暑さが戻ってきました。みなさんが住んでる街はいかがですか。
 つい先日の8月24日の「がったん日記」に、手動の車いすに簡単なバッテリーを積むと、随分馬力が出て、坂も登る装置のことを書きましたが、出てましたよ。9月2日付の中国新聞に。
 精密機械部品製造のヤマトメック(東広島市)という会社が開発したもので、「坂道の移動時などに電動モーターの力で補助する車いす用の電動アシスト補助装置」、というのがその説明。バイク用のバッテリーで駆動し、平地なら時速約六キロで二時間程度自走でき、価格は、車いすとセットで二十三万円、レンタルなら月額一万二千円。レンタルの場合、介護保険が適用されると自己負担は一割で済むとのこと。 おお、ほんとにあるんだなあ、と写真を見ていて思いました。アイディアがきっといっぱい詰まっている方がいるんでしょうねえ。「あったらいいなあ」というのをきちんと形にすることができるっていうのはすごいなあ、とつくづく思いました。はい。(2003.9.)


 仙台に帰省していたときに、知人と話しをしたんですが、車いすを使って坂のある街で生活することができるか、という話題になって。確かに仙台という街は坂が多いんですよ。そうすると、家の前が急な坂だったりすると、とてもじゃないが、一人ではこげないわけで。で、結論は、無理ではないか、車いすでの生活が始まったら、山を降りることになるのではないか、と。そうかあ、そうですよねえ、と返事をしてたら、「でもね」と。今は手動の車いすに簡単なバッテリーを積むと、随分馬力が出て、坂も登る装置があるとのこと。で、価格は50万くらいらしい。で、昔からある電動車いすも、性能がよくなって昔よりかなりパワーアップしてるそうです。案外、坂もすいすいなんだとか。
 住み慣れた家を離れるということは、やはり寂しいことだし、技術を持ってすれば何とかなるのであれば、生活にもっと活かしていきたい。技術でバリアフリーを解消することができれば、こんなすばらしいことはない。技術とアイディア。みんなで出し合っていきたい。そう思う今日この頃です。(2003.8.)


 18日付の朝日新聞の投書欄に「トイレの自由 入院して実感」という投書が載っていました。「入院生活で苦痛なのが、おしっこをしたいとき、看護婦さんに<トイレに行きたい>といわなければならないこと。」そしてその方は、「本当の自由というのは、誰にも何も言わずにトイレに行けることなんだと実感しています。」と結んでいらっしゃいました。
 これは、トイレの問題だけではなく、移動の問題にもそのまま当てはまると言えるでしょう。例えば、業務用のエレベーターや通路、あと車いす対応のエスカレーターにしても、結局は駅員さんに<お願い>しなければならない。本当の移動の自由というのは、誰にも何も言わずに一人で移動できることである、と。そう考えれば、自由に使えるエレベーターやスロープが、一番求められている設備であると思うのです。一人で移動することを様々な設備がさりげなく手助けしてくれたら、と願わずにはいられません。(2003.8.)


 「FRJネット」によると、兵庫県の姫路市が市内のバリアフリー整備計画を市のホームページで発表したそうです。基本構想としては、同市内で1日5000人以上の乗降客がある8公共交通施設のうち、JR姫路駅周辺施設など3地区について、改札内エレベーターの設置など具体的な整備策を盛り込んだ上で、2010年度までに整備を終了するタイムスケジュールを示しているとのこと。 この年までこう言うことをやっていくという計画をきっちり宣言している地方自治体って、案外少ない気がします。ぜひ、見通しを他の自治体も示してほしい。そうすることで、市民の理解も得られるのではないかと思うのです。
 ただ、自治体で整備できるのは、基本的には駅の改札から外まで。駅の改札からホームまでは鉄道事業者が整備する部分であり、割合と「計画はあるんですが・・・」とか、「2,3年後・・・だと思いますが・・・」とはっきりしない返事が多いのも事実。「完成しました!」という発表はよく聞くんですけどね。ぜひ、今後の整備計画を示していただきたいと、思う今日この頃なのであります。そうすれば、「がったん」も更新しやすいので(笑)。(2003.6.)


 ようやく仕事も一段落。昨日の夜は疲れて早々と寝てしまい、今朝は5時30分起き。そしたらもともと早起きの息子も起きてきて、で、玄関に新聞を取りに行くと「あ!カミキリムシだ、来て来て!」と大騒ぎ。で、行ってみると、実ははさみ虫で(笑)、そうしたらでかい声に下の娘も起きてしまい、すると、今度はナメクジをみつけ、裏の林に連れて行こうと行ってみると、アゲハが飛び、でかい蜘蛛の巣があり・・・。朝早くから大騒ぎの我が家でした。やれやれ。
 Yahoo Japan NEWSの毎日新聞(6月18日)によると、大分市が携帯用のマップを作成、配布しているそうです。マップには、市内の障害者用設備のある公共施設やレジャー・商業施設など272カ所を網羅。身障者用トイレや駐車場、スロープなどの設備の有無を記号でわかりやすく紹介しているとのこと。表は市内全域、裏には市中心部が細かく描かれ、福祉作業所など障害者関連施設も特別に色分けしているそうです。おお、確かにわかりやすそう♪
 で、このマップの今までと違うところは、携帯性に優れているということ。なんでも簡単に広げられる「ミウラ折り」という特殊な折り方で、B2判の地図を折り畳んでポケットサイズの袋に収まるそうです。う〜、ミウラ折り、ってなに!?気になるなあ・・・。限定8000部とのことなので、私も参考に一部取り寄せてみようと思ってます。今後のマップの新しい形になるんじゃないかと期待しています。
 ほかにもいろんな町でいろんなマップを作っているんでしょうね。ホームページで入手できる情報はホームページ同士のリンクが主体。「紙」のマップ情報をこれから「がったん」で集めて発信していこうかなあ、と思っています。現在入手できるもので、「この町にこんなまっぷがあったよ」という情報がありましたら、お寄せください。全国の情報を一覧できるページを作ってみようと考えています。(2003.6.)


 2月10日の神戸新聞に「三宮駅周辺をバリアフリー化 神戸市が補正予算案」という記事が載っていました。「JR駅の北側 に地下鉄通路に降りるエレベーターを設置するほか、駅南側のフェニックスプ ラザ跡のビル建設にあわせて整備する空中デッキ三カ所のうち二カ所に着手、歩道拡幅や段差解消にも取り組む。」ということです。2億3千万円という金額らしいですが、考えてみると、億単位の金額が街づくりにはやはりかかってしまうということですね。億って、あんまりピンとこないんですけど(笑)。個人じゃどうにもなんない金額だし、中小企業でも簡単に出せる金額ではないはず。バリアフリーになることが一番いいんだけど、そのためには行政の後押しが必ず必要になってくるんだろうなあ、と。ということは、そのために使われるお金は私たちの税金なわけで、その使い道にもっと敏感になりたいと思う。必ずしも福祉に重点的にお金が使われているわけではない。当たり前のことなんだけど。
 増税の話って、「どれくらい上げる」ということに論議が集中しがちだけど、「何に使う」というところをもっと真剣に考えたい。「〜のために使うから、これくらい上げます」といわれれば、もっと納得するんだけどなあ・・・。でも、そうはいっても、本当にそう使われているのか疑わしかったりするわけで。思わず疑ってしまうあたりが、そもそも悲しい・・・。給料はどんどん下がり、税金はどんどん上がる。生命保険なんかも予定利率が一方的に下げられて、年金なんかも負担がもっと高くなり、医療費の自己負担は本人も4月から3割だ・・・、って、もうやめよっか。おやすみなさい(笑)。
(2003.2.)


 昨日の朝日新聞に、「車いすの女性、踏切ではねられ死亡  東大阪 の近鉄大阪線」という記事が載っていました。どうやら、車いすのキャスターが線路の隙間に挟まってしまったようです。踏み切りは構造上どうしても隙間が発生してしまいますが、車いすで安全に渡るために、何か改善策はないのでしょうか。立体交差が良いにしても、必ず垂直移動が伴い、エレベーター等の設備がいる。逆に列車が地下にもぐる、という発想もあるけれど、すべての路線では可能ではない・・・。やはり、現在の踏切を安全に渡れる構造にすることが、一番の現実的な策だと思うのです。
 昔は大きめな踏切には、係員の方がいたものです。踏み切り小屋なんかがあって。そうすれば、何かのとき、声もかけれたのでしょうけど。駅そのものの無人化が進む中、踏切にも・・・、というのは、やはり難しいのでしょう。安全に移動できること。これは本当に、生きていくうえでとても大切なことであると、あらためて感じました。亡くなられた方のご冥福をお祈りします。(2003.1.)


 びっくりしました。先日東北新幹線からホームに降りたら、エレベーターの案内表示板が。?、確か、業務用エレベーターしかなかったような・・・。すると、あったんです、自由に使えるエレベーターが。どうも最近できたようですね。業務用エレベーターを改造しているところもありますが、自由に使って移動できるルートが確保できたことが、何よりうれしいことだと感じます。あとはこのルートをどのようにわかりやすく示すかが課題といえるでしょう。大きな駅構内ですから・・・。大きい病院とかだと、内科とか外科とかに行くルートを廊下の床にずーっと色分けして線を引いてガイドしていたりするじゃないですか。そういうのだと、わかりやすいなあ、と。頭上の掲示物は案外車いすに乗った状態からは見にくい場合もあると思うので。床と頭上と、2通りあると便利でしょうね。写真を「上野駅」のページにアップしているので、御覧ください。
 でも、こうして偶然このように上野駅にエレベーターがあるのを発見できたからわかったものの、そうでなければずっと、「ああ、不便だなあ・・・」と感じたままだったでしょう。JR東日本さんはもっとアピールしていいんじゃないでしょうか。TVのCMとか、「便利になりましたよお〜」ともっとながしてもいいかなあ、と。そうじゃないと、みんな気付かないんですよ。駅が変わってきていることなんかも。せっかくいいことなんですから、大きな声でアピールしてほしいものです。(2003.1.)


2003年1月9日(水)「バリアフリー 点から面 試行錯誤。朝日新聞記事より」
 いつも仕事が終わって夕飯を食べてから22時前後に更新することが多いのですが、それにあわせて、更新日も24時を回ったちょっとはやめの日時で表示することにしました。どうぞよろしくお願いします。
 さて、掲示板でつかささんも書いてくださっていましたが、2003年1月7日の朝日新聞「くらし」の欄でバリアフリーの情報が掲載されました。「渋谷駅は車いす泣かせ」というお題。「バリアフリーは進んだというけれど、数字ほど便利さを実感できない。異なる鉄道への乗換えなど、設置や運営主体が違う施設を結ぶバリアフリーがなかなか進まないからだ。車いすのための情報も少なく、自分でルートを見つけるしかない。」「点ではなく、面としてのバリアフリーを考えるのは自治体。その自治体も、渋谷区を例に取れば、国や都、鉄道会社、デパート民間ビルなどを調整しなければならない。区の指導で、はいわかりました、といってくれるかどうか。」「エレベーターがどこにあるのか表示してくれるだけで障害者は随分助かる。」そして最後に、「エレベーターの設置数を見てバリアフリーが進んでいると思うのは間違い。利用者の視点が欠けていては、いくらお金を投入しても実効性は上がらない。バリアフリー対策はその典型」と結んでいました。記事の中では、車いす利用者の方の渋谷駅と浅草駅の乗り換えの裏技を披露しており、そのような情報交換の広場に、「がったん」もなれたらいいな、と感じた新聞記事でした。興味がある方はぜひ御覧ください。
(2003.1.)


 先日、小田急沿線の調査を実施しました。調査してみて思ったのは、私鉄は沿線人口が多いせいか、バリアフリー化が急ピッチで進んでおり、エレベーター、身障者用トイレともに設置数が多かったです。また、エレベーターが設置されていない駅、今までされていなかった駅には、ホームから改札を通らずに直接出ることができる車いす用のスロープを工夫して設置している駅が目立ちました。駅員さんにお願いしなければならず、自由には使えませんが、階段を移動することを思えば負担は格段に少ないといえるでしょう。
 あと、チェアメイトという階段昇降機の件。初めて知ったんですが、チェアメイトにも新型と旧型があって、旧型は新形に比べて小さめなんですって。で、その旧型を扱うときは駅員さんも緊張するんだそうです。ただでさえ不安定な階段での移動ですから、それも当然といえるでしょう。やはり、自由に使えるエレベーターの早期整備が期待されますね。
 どの駅もエレベーターの利用率はよかったように思いました。車いす利用者の方は、調査時に出会うことは数回しかなかったのですが、お年寄りやベビーカーでの利用、重い荷物を持った方など、列車が着くたびに稼動していましたよ。「車いすを利用している方や、身体の不自由な方の利用を優先してください。」といった趣旨の掲示もあり、若者はすぐそばの階段をわしわしと利用していましたし。
 それにしても、普及しつつある車いす対応のリフト付、またはスロープ付の路線バスがありますよね。そのバスでの車いすでの利用が、ほとんど見られないのがちょっと気になります。利用している方は、実際には多いのかもしれませんが、私の地元ではまだ一度もご一緒したことはないですね。バス停が段差があり、現実に利用(乗り込める)できる状態にない、乗降に時間がかかる、周囲の視線が気になる、車いすだけでベビーカー等は実質利用できない、運転手さんが操作を知らなかった(利用者の方が普段あまりおらず、忘れていただけではなかったかと思いますが・・・。私も一度遭遇しました。)、など、いろいろ理由があるとは思うのですが・・・。でも、利用していかないと、せっかく普及が進んできているのに、バス会社でも今後の導入が手控えられちゃうかなあとも思うのです。以前青森の東奥日報という新聞にも同様の記事が載っていました。利用実績を上げることが、今後の普及につながるのではないか、と、各駅のエレベーターの様子を見て思いました。(2002.12.)


 12月4日の朝日新聞に、「鉄道の通信簿」という記事が掲載されていました。要旨はこうです。
国土交通省が、鉄道各社のサービスや安全、経営状況を一覧できる「成績表」を作り公表することを決めた。年内には「コンシューマーレポート」と名付けたホームページを立ち上げる。」というもの。
 で、それによると、バリアフリーが進んでいるのは、公営地下鉄。仙台、京都、神戸、福岡の4市営地下鉄は「1日の平均利用者が5千人を超える」全駅にエレベーターとエスカレーターが設置されているとのこと。エレベーター設置率では、JRでは平均34.2%、私鉄は41.9%にとどまっているとのこと。うーむ。でも、意外に設置されてるという気もしましたが。
 この「がったん」は、%などで統計処理した<データ>というものをあまり作成していません。まあ、統計処理の能力がない、ということもあるんですけれど。でも、通信簿みたいなものなら可能かな?でも、なんだかえらそうな気もするなあ(笑)。考えようによっては、「がったん」が通信簿そのもの、という気もしますが。う〜む・・・。
 でも、偉ぶらずに、感じたことを、一利用者の立場で書いていくという気持ちは、今も昔も変わりありません。「資料的価値」はあまりないかもしれないかもしれないけど、ひとつの「エッセイ」として、今後もお付き合いください。
(2002.12.)


 22日の朝日新聞の朝刊に、次のような投書が載っていました。「東京駅構内にベンチ設けて」。これを読んで?と思った方も多いでしょう。でも、いわれてみると、少ないような気がする・・・。特に大きな駅になるにつれて、その傾向は強いように感じます。歩行の邪魔になるから?それとも、本来の利用のされ方をされないから?(長期滞在、とか)理由は何か、わからないけれど、確かに、その数は減ってきていますね。駅は人の流れが速いから、防災上の問題もあるのかな、とも思ってみたり。
 で、どこにベンチがあったら便利か、考えてみました。まず、ホームですよね。列車を待っているときには、長時間待つこともありますから。あとは、大きな駅ほど、移動距離が長くなるコンコースなどには、一息つくための場所が必要かな、と。で、この投書の話になるんですけども、東京駅のインフォメーションで腰掛けるところはないかと聞いたら、「喫茶店に入ってもらうしか椅子はありません。」と言われたとか。はー。お金を出さないと、一息もつけないのか、とちょっとさびしくなりますね。
 考えてみると空港のロビーにはベンチが充分にあるのに、と。そういえば、そうだ。おまけに自由に使えるエレベーターが充実しているし。鉄道と飛行機の設備の違いは、何なんでしょうね。不思議だし、興味深いです。
 あと、ベンチを設置してほしいところが、あります。トイレの前、身障者用トイレの前などは特にそうですね。なぜかと言うと、団体で動くとき、順番でトイレに行ったりするじゃないですか。そんな時、養護学校とかだと、ベンチがトイレの前にあると、落ち着いて友達を待ってあげることができる、何てこともあるんですよね。家族連れでもそうじゃないですか。男性陣は大体において、用足しが早いですから、子連れのときにはベンチがあると、ゆっくり女性陣を待てますものね。
 そういえば、高校生の頃、普通列車で全国を旅していたとき、よく駅で寝てたんですね、私(笑)。で、ベンチのお世話になったのも事実。・・・寝やすいベンチと、寝にくいベンチがあるんですよ(笑)。いろんなタイプがあって。朝起きたときの爽快感が違うんです(爆)。はっはっは。そういうことに利用する人口が増えたせいもあるのかなあ。う〜む。今はもう若くないから、私は旅先でそういうことはしませんが、いろんな事情でそういう生活をしている人もいるし。いろんなベンチへの思いがありそうですね。(2002.11.)


 12月1日に開業予定の東北新幹線八戸延長にあわせて、八戸駅がリニューアルオープンされるとのこと。自由に使えるエレベーターに身障者用トイレなどが設置され、利用しやすくなるそうです。それにあわせてかどうか、東北新幹線の東京駅と仙台駅の新幹線ホームでも、自由に使えるエレベーターの設置工事が進んでいるとのこと。う〜む。とうとうきましたね。上野駅はまだのようですが。
 考えてみれば、今まで日本の首都、そして、新幹線が集まる交通の要所の大ターミナル駅に、自由に使えるエレベーターがなかったほうがおかしいんです。確かに、大きな駅ほど構造が複雑で、改築が難しいのはわかるんですけど・・・。これで、養護学校の修学旅行が随分ラクになるんじゃないでしょうか。ディズニーランドに行くケースが多いですからね。あとは同じ東京駅でも、在来線に自由に使えるエレベーターがほしいですね。というのも、業務用エレベーターがあるんですけれど、利用に当たっては事前に連絡することが原則で非常に、一言で言ってしまえばめんどくさかったんです。今まで。自由に使えるエレベーターができたら、通勤通学で使ってみようという人も出てくるのではないでしょうか・・・。でも、あのすさまじいラッシュじゃ、むつかしいかな・・・。(2002.11.) 


 昨日紹介した「WHEEL NET」というホームページに、「日々の綴」というコーナーがあるのですが、そこで、以下のような文章が載っていました。言われてみれば・・・、そうかもしれないという、示唆に富む文章だったように思いましたので、運営者の方に許可を得た上で少し転載します。    ※移動にも共通する話題だと思うので。

 >ところで、車いす対応トイレが一ヶ所だけ設置の施設でのことであるが・・・。最近、バリアフリーという考えがマスコミ等で報じられ浸透してきた。そこで、他の方(車いす常用ではない障害者を含む)も使用できるという内容のステッカーが貼られているトイレが多くなってきた。公平、且つ、平等にということらしい・・・?その所為か、いつも使用中のランプが点灯。出てきた方は、このトイレを使わなくても他の洋式を使えるのではと、思える方ばかりが目立つ。車いすトイレは広く、大きな鏡などもあり、他のトイレよりも清掃が行き届き綺麗である。そこで、化粧室代りに使用しているのだろう。何が公平でしょう・・・車いすの私には公平とは思われない。どこでも、だれでも、いつでも障壁がないことを公平且つ平等と、言うのではないだろうか。私はこのトイレのみ使用でき、他は利用できないのだ!公平という名で隅へ追いやられている!また、室内(床)を汚すのはこの方たちが多い。車いす常用の場合、排尿・排便は他の方(健常者)とは違った処置をしているので衛生管理には人一倍気を遣っている。そうしなければ、手についた雑菌で感染症等に罹患するからだ。手が足の代りもしているので床を汚せばタイヤを持つ手も汚す、「天に唾する」行為など、私はしない。

 なるほど。確かに、女性の化粧部屋になったり、高校生のたばこ部屋になっていたりしますよねえ・・・。感染症への感染など、命に関わる問題を抱えている人もいることを、私たちは忘れてはいけないと考えます。でも実は、私もよく身障者用トイレを利用させていただいてるんですね。私自身は車いすを利用してはいないんですが、我が家のちび助たちを子育てしていくうえでは、かみさんがいないときは何度もお世話になりました。もちろん、すいている時をねらってですけども。赤ちゃんだった頃はベットでオムツ替え、歩きはじめた頃は、大人が用を足す間、あちゃこちゃ行かないように・・・。ひとりである程度おしっこができるようになればもう卒業なんですけども。今は5歳の娘とよく使わせてもらってます。男子トイレに一緒に入ると、和式しかなかったりして、お尻を拭いてあげにくかったりするし。でも、あと1年くらいで卒業かなあ・・・。
 誤解を招きそうですが、身障者「専用」にする必要はないと思うんです。身障者用トイレが多くの人に利用しやすい施設であることは、もっと知られていいと思うので。利用頻度が少ないと、ついつい物置になったり、鍵をかけて管理されてしまったりしますから、もっと多くの人が使ってこの施設の必要性をアピールし、認知してもらう。いわゆる「共用」という考え方がもっと浸透するといいと思います。でも「共用」とはいっても、本当にこのトイレじゃなきゃ!という人が存在するのも事実。ですから、この身障者用トイレを利用する人は、心のどこかに「優先」という気持ちを忘れずに持ち続けていく必要があると思います。そして、たくさんの人が集まる場所には、果たして身障者用トイレが1つで良いのか、と言う問題もあります。本当に便利なら、一昨日の日記のように、4個も5個もあったっていいと思うんです。あとは、利用する側のマナーかなあ・・・。でも、ここが一番難しいんですけどもねえ・・・。皆さんはどう思われますか?
(2002.10.)


 紅葉はいいんですけど、高速道路も、静岡とか、栃木とか、紅葉を連想する地域は軒並み渋滞しているようですね。でも、サービスエリアにしても、パーキングエリアにしても、必ず身障者用トイレがあるとわかっているから、安心して旅立てる、ということはありませんか?車で移動するということは、階段や乗換えなど、煩わしさが一切ないし、自宅から目的地までドアからドア。渋滞はしても、安心感は文句なし。じゃあ、「がったん」的に言えば、鉄道はどうだろう?駅に必ず、身障者用トイレはあるのか?エレベーターはあるのか?ましてや、そのエレベーターを利用するためには、前もって駅に連絡が必要なこともある。そして、自宅から最寄り駅までの移動手段は・・・?立ちはだかるハードルを数え上げたらきりがない。不利、です。完敗、と言えるかもしれない。しかし、それでも鉄道を利用する人は存在する。車がない、免許がない、長距離である、座位が取れない、酔ってしまう・・・。人それぞれ理由があると思う。旅情を楽しみたい。そういう人もいるだろうし、旅に限らず、日常生活の通勤、通学、通院に使いたい人もいるでしょう。
 車で行くしかない、という風に考えるのではなく、車でなくちゃ、とか、鉄道でなくっちゃ、というそれぞれのよさを意識して、利用していければ、と思います。どちらにしようかな、と、安心して選べるように・・・。(2002.10.)


 昨日は仕事で上野駅に行く用事があったのですが、変わりましたねえ。エレベーターが、たくさんできていました。それも自由に使えるエレベーターが、通路の真ん中の目立つ場所にあって、すごいなあと感じました。やはり、ターミナルの駅と言うか、大きな主要駅にはエレベーターが必要です。安心感が違うと思うんです。自分の街の駅は不便でも、降りる予定の駅にはエレベーターがあるので、階段での移動はしなくてもいい、とか。それも自由に使えるエレベーターだったら、駅に事前に電話するとかの面倒もないし。
 でも上野駅のエレベーターは、いつのまにか設置されたと言う感じがします。JRでも、TVCMや新聞広告で、「バリアフリーニュース」を発信すればいいのに、と思いますね。存在をまず知ってもらうことが大切。企業のイメージアップにもつながると思うんですけれど・・・。
 デパートは、絶対にエレベーターが付いていると、みんな常識として知っている。だからこそ、車椅子を利用しての移動も、安心してできると思うんです。「駅がこんなに変わってきている。」というメッセージを、いろいろなカタチで発信していきたい。その役割の一部を「がったん」も担って行きたい。そういう風に考えている次第です。(2002.9.)


 昨日の続きです。地域で生活しているいろんな人たちのために、大きな駅からバリアフリー化を進めていくべきだ、と。でも、その次のステップとしては、何が基準になるのか。その次に規模の大きい駅から整備を進めていくべきか?それとも、と言うわけです。
 地域と言うフィルターを通すと、一日の乗降人員数とは違った答えが見えてきます。たとえ、小さな駅であったとしても、車いすを使って生活している方が多く通う、または入所している、福祉作業所や福祉施設、養護学校が駅の近くにあれば、利用者は多いはず。病院だって、老人ホームだってそうです。今までの利用者が少ないと言っても、それは単に駅の利用が困難だったからではないか。利用する練習を始めようにも、最初から長い階段が存在しているのでは、壁はとてつもなく大きい。それでなくても、一人で出かけることは勇気のいることなのに。それを乗り越えてこそ、と言う意見もあると思いますが、最初のハードルは低くっていい。他にハードルはいっぱいある。その前に社会に飛び出す最初のハードルは、みんなの力で小さくしていくべきじゃないか。そんなことを思っているのです。
 どこの駅の近くに、どんな施設があって、潜在的な利用者がいると言うことは、地域の、それも当事者でなければわからないことが多いです。この「がったん」でも、そういう情報があり次第、サポートしていきたいと考えています。ご存知の方がいらっしゃいましたら、お知らせください。(2002.8.)


 地域の福祉作業所に出かける機会がありました。その作業所は、駅の近くにあって自力通所が可能であり、実際多くの所生さんが、自力で通われていました。作業所によっては、車椅子を使って通っている方もいます。電動車いすを使い、一人で自宅から電車に乗り駅を使って作業所まで。作業所には毎日通いますから、駅は朝夕2回利用することになります。そのとき、利用する駅に自由に使えるエレベーターがあれば、どんなに助かるか!
 これが、もし階段であったり、車いす対応エスカレーターであったり、エスカルなどの階段昇降機だったらどうでしょう。毎日朝と夕方の2回、駅員さんに「お願いします」と頼むことになるわけです。で、駅員さんも人手がそんなにあるわけではないから、だんだん大変な作業になり、顔の表情にも出てきたり・・・。ですから、車いす対応エスカレーターであったり、エスカルなどの階段昇降機と言うのは、毎日使う人のものではなく、旅行者など、時々利用する人たちのものと言えるでしょう。時々であれば、駅員さんたちも、「じゃあ!」と張り切るだろうし、いいことしたなあ、と充実感も残る。でも、生活とは、いってみれば同じことの繰り返しです。そして、介助も同じ。毎日の生活に付き合うと言うことは大変なこと。だからこそ、自分の生活の中で一人でできることは自分でできるように、色んな場所でがんばっている人たちがいます。それは作業所に関わらず、施設、病院、養護学校などさまざまです。それをさりげなくサポートできるよう、行政や企業で知恵を出し合っていってほしい。
 もちろん、私たちもどんどん街に車いすで出かけていく勇気と必要性があります。じゃないと、気付かないんです。悪気はない。単に、知らないだけ。困っていると言うことを、もっと多くの人に知ってもらうことが必要だと、痛切に感じます。外に出るのは、勇気がいる。その一歩を踏み出す勇気に、この「がったん」がなりたい。そんなことを考えて、このマップを作っています。続きをもう少し、明日書きますね。(2002.8.)


 一昨日と昨日、連日の夕立、雷雨。突然の横殴りの雨で、びしょぬれになってしまった方も多いのではないでしょうか。電車も関東では各地で止まってしまった様子。自然の力にはなす術がないですね。
 そんな時、車いすで移動していると、こぐために両手はつかっているから、傘はさせないし、かといって雨合羽もねえ・・・というとき。じっと雨が通り過ぎるのを待つ、という手もあるけど、急ぎのことだってある。う〜む、やっぱりびしょぬれ覚悟か?でも、着替えも大変そうだし。皆さんは、どうやって雨を克服しているのだろう。
 あと、電車が突然運転見合わせになることもありますよね。駅のアナウンスも混乱していることが多いし、情報が錯綜してなんだかよくわからない。駅員さんに聞きに行くのも車いすでは何かと大変・・・と思ったら、先日車いすを利用している方で、携帯電話で運行状況をチェックしている方を見つけました。なるほど。その場にいながら、最新情報を得られるのだから、車いすユーザーには携帯電話は大きな力になっていくのでしょうね。医療機器の誤作動とか、付随する問題もあるけど、今後大きく発展する分野なのでしょう。・・・とかいいつつ、私はいまだに携帯電話がないんです。・・・う〜、なんか、なじまんところもあって、でも、仕事とかでもなんとなく、持たないと・・・という、無言の圧力を感じたり(笑)。ああ、なんだかねえ。考え方が、古いだけですかね。(2002.8.)


 九州で一番大きな駅であろうJR博多駅。しかし、バリアフリー化はなかなか進まず、歯がゆい思いをしていた人も多かったのではないでしょうか。しかし、情報によると、九州新幹線開業をにらんで、駅の改築工事に取り掛かることが発表されました。これで、安心して新幹線で九州入りし、各方面へ移動できると言えるでしょうか。大きな駅だからこそ、「あの駅だったら、大丈夫」という安心して出掛けられる駅がこれからも増えていってほしいと思います。たとえば、まず全国県庁所在地の駅は、最優先でバリアフリー工事を急ぐ、とかね。何か、手があってもいいのではないでしょうか。
 鉄道で旅行すると言うことは、「駅」、「車両」、そして「駅員さん」の3つのバリアフリーが整わないと難しいと思われます。そのどれかひとつが不十分でも、「ああ、大変だった」という思いが旅行者には残ってしまうでしょう。この夏休みの時期。旅に出かける方も多いと思います。「また行ってみよう!」と思える、楽しいひと時が、少しでも多くありますように・・・。(2002.8.)


 出張の話の続き。JRと新京成線という私鉄を利用しました。新京成線は近くに住んでいるのに初めて乗ります。なんか、どきどき。乗りなれている駅は、ここに階段があるとか、トイレがあるとか、なんとなくわかっているから、自然に乗れるのでしょうけど、初めての駅はどこか、不安なところも残る気がするんです。ほら、朝なんかは、2分、3分が貴重じゃないですか。そんな時、出口を間違えたりしたら、遅刻しちゃったり。それが、車いすで移動する場合は、情報不足は深刻でしょうね。「まあ、なんとかなるさ。」とも言えなくはないけど、やはり、気の小さい私、ましてや地方出身者の身としては、大きな駅なんか特に緊張しそうです。他にもそういう方、いませんか?(2002.6.)


 今日は、雨。さすが、梅雨といった感じになってきました。こんな日は車いすでの移動は、大変ですよね。基本は、カッパになるのかなと思いますけど、傘をさせても、雨が横から降り込んできたりするし、車に乗り込むときも結局濡れてしまうし。あと、路面が滑りやすくなるのも難点ですね。外出は、天候によって随分左右されてしまいます。
 安全に、快適に移動する方法は何かないでしょうかね。まあ、状況にもよるとは思いますが。これは、というアイデアがあったらぜひみんなで情報交換したいものです。(2002.6.) 


 信州のバリアフリーサイトを見つけました。「山と宿の日誌」です。信州の山を旅するのに役立つサイトです。「車いすでのペンション」というページが、参考になると思います。各ペンションのコメントが詳しく載っていて、グーです。
 山。私も好きですが、本格的な登山はしたことがなく、同じ旅でも、スケールの大きさを感じます。あと、気持ちよさも格別なことでしょう。山が好きな方、そして、車いすでの「山情報」など、メールなどで問い合わせてみると良いかもしれません。まあ、山のバリアフリーって、頂上までエスカレーターが通っているわけではないと思うし、あっても不自然だと思う。でも、大自然に何かを感じに行く権利はあると思うんですよねえ・・・。特に山好きの方で、中途で車いすでの生活を余儀なくされた場合、その後の山との付き合いが終わるのかといえば、そんなことはきっとないわけで。要は、「アプローチ」の情報が、充実していることが大事かな、と。
 これは別に山に限らないと思います。さまざまな分野で、それぞれが必要な情報を出し合う。その仕組みが大事だと思うんです。それが、インターネットのホームページ上では可能だと思うし、それぞれにリンクを張り合って、横のつながりを大事にしていく。そういう取り組みを、「がったん」もしていきたい。こんなことをずっと考えているわけです。はい。(2002.6.)


 私は実家が、家を出るとまん前が急斜面、というところで生活していました。そのせいか、坂のある町に興味があるのです。全国的に言えば、有名なのは神戸、尾道、長崎ですかねえ。その長崎に「斜面研究会」という勉強会があり、高齢者や障害者の生活場面での困難などを解消するための研究を続けているそうです。確かに考えてみると、雪国の生活はイメージしていたけれど、坂道の生活も大変ですよねえ・・・。興味のある方は、「斜面研究会」http://www1.odn.ne.jp/nha/へジャンプしてみてください。(2002.5.) 


 駅のバリアフリー化の状況が一目でわかる一覧表を国土交通省が作成したとのこと。昨日の話の続きです。
 この一覧表は、「らくらくおでかけ度一覧表」と名づけられ、昨日から同省のホームページに掲載されているとのこと。駅ごとに星印の数で、車いすでの利用のしやすさがわかるというもの。
 「星三つ」が駅の出入り口からすべてのホームまで段差なく移動できる『単独で利用可能な駅』、「星二つ」が一部エスカレーターか、階段昇降機がある『簡単な介助が必要な駅』、「星ひとつ」が階段などが残っている『段差が残っている駅』。平均利用者が一日5千人以上の駅を中心にまとめ、年度末ごとに更新の予定だそうです。
 2002年3月19日現在の集計では、3361駅のうち、「星三つ」が1199駅で、主要駅では札幌市営地下鉄さっぽろ駅、JR品川駅、阪急電鉄梅田駅、福岡市営地下鉄博多駅。「星二つ」が526駅で、JR札幌駅、JR東京駅、JR名古屋駅、大阪市営地下鉄なんば駅。「「星ひとつ」は1636駅で、JR大宮駅、名古屋市営地下鉄栄駅、JR大阪駅となっているとのことでした。
 ・・・と、ここまでは新聞記事なんですけれど、実際に国土交通省のホームページに飛ぼうとしても、混み合っているのか、回線が昨日は結局つながりませんでした。う〜む。それだけ関心が大きいともいえるでしょう。「がったん」も内容を精選し、より良いものにしていきたいなあ、と感じています。人手、予算ともに、限界がありますからね。できる範囲でこれからも続けていきたいと思っているので、今後ともよろしくお願いします。(2002.4.)


 今日の朝日新聞の夕刊・社会面をみていたら、「駅のバリアフリー度、星印で表示」という記事を見つけました。駅のバリアフリー化の状況が一目でわかる一覧表を国土交通省が作成したとのこと。詳しくは、明日アップしますが、「がったん」の先を行くホームページ出現・・・。これがまた、便利そうなので、ちょっぴりびびってます。時間がないので、あした詳報します。(2002.4.)



 春ということで、別れの季節ですね。昨日私の職場でも送別会がありました。街中には、花束を持った人たちがたくさん歩いていて、そういう季節であることを教えてくれます。新しい出会いを期待して、歩いていきたいですね。
 そうだ、先日調査中、随分たくさんの車いすを利用した人が、電車に乗るために、駅を利用していました。だんだん駅もエレベーターなどが整備されてきたということもあるでしょうし、どこの駅にはエレベーターがある、という情報も手に入りやすくなってきているのかな、と感じました。お一人、という方もいましたし。付き添いなしで。女性の方でしたが、スロープなどもすいすいと上られていて、軽やかな自然な感じが伝わってきて、とても素敵でした。
 みなさん、よい春にしましょうね。(2002.3.)



 毎日更新のスタイルが定着した今日この頃。更新の時間は、大体21時前後です。でも、今週は、更新が24時前後になりそう。仕事との絡みもあるので、今週は、不規則でご迷惑をかけます。
 先日、懐かしい業務用エレベーターに出会いました。東北本線の郡山駅です。昔、そう、14年ほど前に見たのと同じエレベーターでした。月日は流れ、並行して車いす対応のエスカレーターが設置されるようになり、駅員さんたちも、車いす対応エスカレーターでお願いしたい・・・と懇願されたりします。
 でも、駅員さんによっては、「これは荷物用(業務用)だから」といって断られるケースもあるようです。究極はすべて自由に使えるエレベーターを各ホームに設置すること、でしょう。結局、業務用のエレベーターなどは、事前に駅に連絡しておく必要があり、「バリアフリー化」としては、今一歩といえそうです。(2002.3.)


 昔から、電車通勤に憧れていました。もちろん、小さい頃のことですよ。高校生の頃には、電車通学の友人に憧れて。でも、大学生になったら、いろんなことがわかってくるじゃないですか。朝の電車は、ぎゅうぎゅう詰めで大変である、とか。朝の通勤で一日のエネルギーの大半を使い尽くすとか聞くと、自分はそういう通勤は困るなあ、と真剣に悩んでしまったり。で、仙台にいた頃は、関東の社会人の人は、みんな通勤電車に乗っていると思ってましたから。いや、なんとなく(笑)。
 自分が千葉に勤めに行くことになり、それはもう、どきどき(笑)。しかし、最初の頃は自転車通勤、その次がスクーター通勤。そして今は、自動車通勤。そして、職場の大半の人も自動車通勤。そうなんですよね。車がやっぱり便利なんです。都内以外は。都内は、車は渋滞にはまってしまうので、電車が都合がいいんでしょうけど。
 しかし、車いすに乗って駅を利用するには、ハード面の充実が遅れており、現実的にはやはり車になるんでしょうね。毎朝、車いす対応エスカレーターを駅員さんに操作してもらうのも、かなりの精神的苦痛だと思うし。ただこれが、利用する駅に自由に使えるエレベーターがあれば、話も違ってくるかな、と。そんなことを思ってみたり。要は、社会がどれだけ「自立」という問題を受け止めているかどうか、ということなんでしょうか。しかし、あの混雑はどうしようもない気もするし、う〜む・・・。(2002.3.)


 2月ですねえ。春の足音も少しずつ聞こえてきそうな今日この頃。みなさん、いかがお過ごしでしたか?
 よく自分が使っている言葉に、「自由に使えるエレベーター」とか、「自由に使える〜」という表現が出てくると思います。よくよく考えてみたら、これって不思議な言葉ですよね。それ以外は「自由に使えない」ってことじゃないですか。誰かにお願いをしなければ使えない施設というのは、「車いす対応エスカレーター」にしろ、「エスカル」にしろ、不自然な施設といえるのではないでしょうか。
 これからどんどん「自由に使えるエレベーター」が増えていくと思いますが、いずれ、駅のエレベーターの主流になっていってほしいなあ、と心から願っています。(2002.1.)


 昨日、出張の帰りに、千葉県の京葉線を調べてきました。するとですね、沿線の駅は車いす対応エスカレーターが主流なんですね。京葉線という路線は、開業して15年ほどの比較的新しい路線です。その当時のバリアフリーの状況は、駅に関して言えば、階段などの垂直移動を克服するため、「車いす対応エスカレーター」が主流だったように記憶しています。まだまだエレベーターは、利用者が「自由に使う」という発想ではなく、駅員さんに「鍵を開けてもらう」物でした。今でこそ、自由に使えることが当たり前というか、自然な流れになってきていますけれども・・・。
 それでも、利用者の多い駅から、自由に使えるエレベーターの設置が各駅で進んでいます。利用しやすい駅が、これからも増えていくことを、期待しています。(2002.1.)


バリアフリーは大切だと言うことは、充分わかっているんだけれど、新築ではない既存の施設の場合は、予算の関係でなかなか実現が難しいことが多いようです。・・・と、自分自身、感じることがあります。でも、お金のからむ問題と言うのは、本当に難しい。たとえば、自分が喫茶店を経営していて、身障者用トイレを改築して設置できるお金の余裕があるか、借家だったらどうか、2階建てで、エレベーターが必要になったら・・・。無利子貸し付けでも、結局返さなきゃいけないし、補助が出たとしても、実際問題どれだけの額が出るか。自分には経営の才能はないので、よくわからないけども、「わかってるよ!」という場面が多いのも、事実だと思う。特に福祉の分野って。
 昔、とある鉄道会社のスタッフの方と話をしたとき、「いろんな団体の方に、『わかってない!』といわれることが多いんですが、できる範囲で自分たちも精一杯頑張っているんだ、と、わかっていただきたいんですけどねえ・・・。」と、つぶやいていたのを、なんだか、ふと思い出したので、書いてみました。今から13年前の話です。
 こういうところにも、相手の立場を思いやることができるちょっとしたやさしさ、気持ちの余裕を、もてるといいなと思います。自戒を込めて。
 そういえば、気になって、もう一度アップした駅を数えてみたら、なんと、既に700駅を超えていました。もう、だんだん収拾がつかなくなってきました(笑)。「がったん」だけに専念できればいいのですが・・・。でも、そうもいかないし。あたたかく見守ってやってください。でも、とにかく、700駅突破でき、一安心です。目標の900駅が見えてきました。
 では、また来週です。風邪をひいている方は、お大事になさってくださいね。(2001.11.)


 昨日、筑波山に行ってきました。で、ケーブルカーに乗ってきたんですが、車いすでは乗車するの、大変そうですねえ。もともと、斜面に作られた施設。階段の途中にホームがある、といったらいいのでしょうか。だから、駅そのものが階段なんですよね。施設も、年季が入ったところが多いし、完全なバリアフリーは難しい気もしました。そして、登山と車いす。山の頂上まで、エレベーターを作るわけにもいかないだろうし、そもそも、登山とは?と考え出すと、奥が深いですよね。山の自然そのものを「バリア」ととらえるかどうか。昔、車いすで富士登山をした人も、いたようですし。う〜む。いろんな考え方がありそうです。(2001.10.)


 6月6日の朝日新聞朝刊に、「390駅にエレベーター設置します。−身障者・高齢者の方々へ。JR東日本」という記事が載っていました。JR東日本は交通バリアフリー法に基づき、10年度までに対象となる390駅すべてのホームに、エレベーターを設けることを表明した、とのこと。計画では、05年度までに190駅、10年度までに残り200駅の全ホームに設置するそうです。投資額は1千億円。この額が多いのか、これぐらいでできてしまうとみるのか。う〜む・・・。
 ここで重視したいのは、JR東日本の方針が、「車いす対応エスカレーターの設置推進」から、「自由に一人で利用できるエレベーターの設置推進」へと、大きく転換したことでしょう。この考え方がベースにある限り、利用する前に駅に電話をして許可を取り、駅員さんの手を借りて駅を利用することもなくなりそうです。あわせて、東北・上越新幹線の既存の業務用エレベーターも、自由に一人で利用できるタイプに替えていくとのこと。
 「がったん」でずっと問題提起してきたことが、現実になりそうで、なんだか夢のようです。最大手のJR東日本が動き出したことで、ほかのJR、各私鉄でもこの動きが広まっていくことを願っています。(2001.6.)


 久しぶりに、昔作ったマップを引っ張り出して見ました。とてもとても懐かしく、12年前に戻って、いろんなことを思い出しました。あのころはまだ学生で、とにかく自分の足と目で調べたくて仕方なかったんです。だから、実際にそれぞれの駅、それこそ無人駅までにも降り立ち、メモを取る。その基本的な考えは、今も変わりませんが、少々体力的にきつくなってきたかもしれない(笑)。
 バリアフリーの追い風もあり、ここ数年で街は大きく変わりました。単純に施設が増えただけではなく、人々の考え方が変わってきたことが、とにかく大きいような気がします。必要性を感じれば、一気に物事は動くということを、実感する今日この頃です。
 感じたことを、言葉にすることの大切さ。このことが、12年間活動してきて学んだことです。これまでにお世話になってきた多くの方々に、改めてお礼を申し上げます。これからもどうぞよろしく。私は、元気です。(2001.6.)


 お元気ですか。3月末にかけて、関東北部、東北南部の調査に行ってきました。これから少しずつアップしていきますね。
 今回思ったのは、いろんな駅でバリアフリー化が進んでいたということ。昔は階段ばかりだったのが、エレベーターが付いていた、という例が多かったように思います。それも、「付けばいい」というのではなく、どうしたら使いやすいのか、というところに、視点がむいてきているなあ、と感じました。何事も、地道な積み重ね、なんですね。詳しい報告は、追々していきます。
 さて、4月。新しいスタートを切る方も多いのではないでしょうか。新しい環境で疲れてしまわぬよう、ときどき息を抜きながら、お互い歩いていきましょう。(2001.4.)


 2年前の調査メモに、こんなことを記していました。
「垂直移動を克服するために、人は階段を作り、科学はエレベーターを作った。それを超える知恵は、スロープだ。」
階段昇降機も、車いす対応エスカレーターも、結局は人の手を借りなければならず、周りから視線を集めてしまい、精神的に耐えがたい。かといって、エレベーターは、高価だといって導入はまだまだ先・・・。だったら、もっと積極的にスロープの整備を進めてはどうでしょうか。駅がどんどん高架化していったのは、あくまでも鉄道や行政の都合の側面が大きいと思うのです。高架化するのなら、その不利益となる交通弱者に対して、何らかの代替案が示されて然るべきです。今まで利用できていた人が利用できなくなるんですから。バリアフリー法案もでき、世の中の流れは大きく変わってきているとは思いますが、エレベーターだけにとらわれて(もちろん、エレベーターが、一番いいんですよ。)なかなか現状が変わらないというのは、もったいないと思うんですね。視点をちょっと変えたり、みんなで知恵を出し合うことによって、世の中っていうのは、もっと過ごしやすくなると思うんです。
 私も、がったんの調査を通して、いろいろ考えるようになりました。はい。(2001.3.)


 今日は、大晦日。朝の4時です。別に、夜なべしたわけではありません。早起きしたんです。別に、心がけがいいわけではありません。
昨夜、早寝したんです(笑)。21時前に、子どもたちと一緒に寝たら、朝の4時でした(笑)。やれやれ。
 今日で、今年もおしまい。20世紀もおしまい。なんか、あっけないですねえ。いざ、この日を迎えてみると。何かが変わりそうで、やっぱりなにも変わらない。そんな、年越し。みなさんは、いかがお過ごしですか。
 21世紀は急速にバリアフリー化が進むでしょう。なんだか、ブームのようになりつつありますが、この国は、ブームにならないと動き出さないようなところもあるので、これはこれで、よしとしましょうか。
 ちょっと、この「がったん」も、模様替えをしてみました。「今週の写真」では、調査中の旅先で撮った写真が何枚かありますので、毎週1枚ずつ載せていきたいと思ってます。お楽しみに!
 12月26〜28日の間、北陸と東海地区を調査してきました。北陸入りしたときは、ちょうどこの冬一番の寒波とかで、雪も随分降ってあせってしまいましたが、雪ならではの発見もあったので、少し書いてみようと思います。
 まずは、雪が降ってしまうと、車いすは身動きがとれない!ということ。私も頭ではわかっていたつもりなんです。雪国・・・というほどではないにしても、昔は宮城に住んでいて、雪かきもしたし、かまくらもつくりました。しかし、千葉に出てきて、10年。雪らしい雪も降らず、私はすっかり忘れていたんです。雪のある生活を・・・。たとえば、スロープなんかは、除雪をしない限り、使えないんですよね。いや、除雪すれば使えるんですよ、もちろん。でも、雪国の雪というのは、どこどこ降るんです(笑)。徹底的に。それも、頻繁に。なので、きりがない、というのが、表現としては近いんでしょうねえ。ほら、今は雪国でも量的に降らなくなったようですが、道路に雪が積もると、除雪車が除雪したあと、雪の壁ができて、雪の階段を作って2階から出入りしていた、何てことも、昔はあったようですし。ですから、車いすを使っての移動は、かなり困難が予想されます。そのことを頭の片隅に置いておかないと、あったかいところから出かけていって、現地で慌ててしまうことになりそうです。このマップでも、東北、甲信越、北陸、山陰の雪の多い地方では、冬場は雪、または凍結のため、スロープなどが使えないことが十分考えられますので、対策を練って出かけましょう。・・・といいつつ、どんな対処の仕方があるのか、具体的には私もわかりません。ぜひ、地元の方に、実際どうしているのか、聞いてみたいです。もし、よい方法がありましたら、掲示板でも、メールでもよいので、教えてください。
 あと、驚いたのは、雪の多い地方では、列車の遅れが日常茶飯事なこと。といっても、5分位なんだけれど。しかし、いつも2〜3分で乗り継げていた列車も、普通列車同士とかだったりすると、相手の列車が待ってくれない!3分の待ち合わせで、5分遅れると、結局2分の差で発車したあとだったり・・・。で、1時間ちょっと待ちましたね、私は・・・。七尾線の津幡駅です(笑)。でも、地元の方も5〜6人怒ってたから、いつもは待っててくれるのかな?駅員さんは「ほかの列車のダイヤに響きますので・・・」と言ってたけれど、2分くらい待っててくれよう・・・。・・・みなさんも、冬場の旅の予定は、十分なゆとりを持って立てましょうね。(2000.12.)


 お元気でしたか。早いもので、10月も半ば。秋深くなってきました。皆さんの住んでる街は、どうですか。
 私はといえば、10月11日〜13日と、静岡へ修学旅行に行ってきました。静岡はとても暖かいところでした。気候も、人も。その際、新幹線を使ったんですが、子どもたちと旅をして感じたことをいくつか書いてみたいと思います。
 まず、移動が大変!車イスを使う子はいなかったけど、足が不自由な子は何人かいて、そんな場合はかえって移動距離があると、へとへとになってしまうんです。業務用のエレベーターは、車イスに乗っているわけじゃないから頼みにくいし、頼んだとしてもルートが長くなり過ぎて、ばててしまう。すべての駅にエレベーターを!と叫んでいるわけではないんです。(もちろん、あったほうがいいんですよ。)でもね、日本の首都の東京駅とかに、自由に使えるエレベーターがないというのはなぜ?上野駅だって、そう。バリアフリー法案が成立したことで、大きく変わっていくのだろうけど、「福祉」という言葉が、この国では本当に軽い、うわべだけの言葉として使われているように思えてなりません。東京駅にエレベーターを設置するお金も、この国にはないんだなあと、そういう国で子どもたちを育てているんだなあと、淋しくなってしまうのです。みなさんは、どう感じますか?階段は、ほんとにきつかった・・・。
 あと、身障者用トイレが、圧倒的に少ない!今までは、多くの駅にまず、せめて1つの身障者用トイレを、という思いだったけど、大きな駅でトイレのある場所には、必ず身障者用トイレを!と願わずにはいられません。生きていく上での生理現象を制約されるのは、つらいことです。
 あとは、最近の身障者用トイレはバリアフリー化してきて、いろんな人が使えるようになったのはいいんですが、居心地が良くなったせいか(笑)、長居をする人が増えたように思います。私が感じる長居する人のタイプとして、「女の人の化粧タイム」「高校生のたばこタイム」「おじさんの新聞タイム」の3つがあるんですけども。今回もなかなか空かずに、電車の時間がきてしまい、使えなかったことがありました。使うのはいいんです。しかし、このトイレじゃなきゃ用を足せない人がいることを、頭の片隅においておかなければならないと思いました。「優先」という考え方ですね。どうぞ、お先に、という気持ちが、世の中にもう少しあると、いいなあと感じた旅でした。
 今日は、ごにょごにょ書いてしまいましたが、どうか皆さんお元気で。(2000.10.)


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